村山 武士

村山 武士

Takeshi Murayama

主な担当講座
理系生物
ハイレベルセンター試験生物
センター試験生物

二次試験で「生物」を選択する“強者”は、いったいどういう人たちだろうか。

おそらく「生物」が好きで好きでたまらない・・仮に入試で不利だったとしても・・という人たちが、二次試験で「生物」を選択する強者であろうと思う。

実際、物理が苦手なんで生物を選択しました、、、というのは、中堅大学までなら可能なのだが、最高学府や有名医学部を目指すのであれば、そのような消極的な理由ではすでに意識の上でも現実の合否実績でも敗者になっているし、そこまで生物の二次試験は簡単なものではない。

大学での生物学には、三本柱がある。

  • まず「組織学」で、とにかく細かい構造や名前等を徹底的に覚えさせられる。
  • 次に「生理学」で、情報伝達の仕組や様々な体内代謝反応を覚えさせられる。
  • 最後が「生化学」で、反応論の細かい化学式などを徹底的に覚えさせられる。

大学での生物学の基本は、徹底的な「分類学」であるがゆえ、どうしてもこのような結果になってしまう。医学部を目指そうなどとすると、この分類学を完全に暗記することが要求される。暗記を苦手とする人にとって、まさに地獄絵図だ。「木を見て森を見ず」という諺があるが、大学での生物学は、生物を見るどころか原子分子を見ているのである。

私の「生物」の授業は、生物学の「統合」を目指している。細かい分子的な内容よりも、全体的なつながりやまとまりを重視している。それは、東大・京大・阪大の生物の二次試験に挑戦するにあたって、細かい分子的な内容に対しては、文中やデータにヒントが与えられるので、それを解析すればよい。しかし、発想の転換や多角的見地からの分析が必要な場合、それは問題本文には一切触れられていないので、自分の実力で立ち向かうしかない。そのような場で正しい分析・考察ができるように生物学の「統合」を目指している。さらに「多角的な見地」からの考察も試みる。色々な事象に関して、通常通りな一通りの分析・考察ではなく、色々な見方があることを、講師の実体験を通じて紹介していきたいと思っている。