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【第70回】有機化学「構造決定問題」の解答・解説 (2018/09/28)

では、パズルの解答です。次のように手をつないでいました。このパズルについての解説は、後に示す原題の解説をもって代えさせて頂きます。

なお、参考にした構造決定問題は2012年の徳島大学後期の問題で、使わせてもらったのはその一部です。もとは以下のような問題でした。

有機化学「構造決定問題」の解答・解説

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【第69回】有機化学「構造決定問題」 (2018/09/21)

有機化学で差が付く問題といえば、いわゆる「構造決定問題」ではないでしょうか。

未知の物質を入手した。その物質の構造を突き止めたい。構造を分析した上で、実際ならば次は全合成を目指したり、ひいては量産を試みたりするのでしょう。しかし、受験では構造を決定するだけして終了。あとは野となれ山となれ。

何とも尻切れトンボな感がぬぐえません。それでも入試では頻出です。それは、高校で登場する有機化学反応をキチンと理解しているかどうか、また、情報を整理して手早く問題を解いていく力があるかどうかを見ることができるからでしょう。実際、構造決定問題が得意な生徒は、化学を得点源にしてくれる人が多いです。

この、構造決定問題ですが、意外とファンが多いです。のちに「強者」となる生徒などは、自作の構造決定問題の作成を試みることもあります。生徒どうしで互いに出題し合い、優劣を競っているようです。あるいは、誰に解かせるでもなく、私の所にもってきて、問題の完成度を評価させることもあります。

これは、パズルの好きな人が、それが高じて自作の問題を作ったり、新聞に投稿したりするのに似ています。実際、構造決定問題はパズルのようだ、という声も多く聞きます。

残念ながら、実際の入試問題は、パズル的な試行錯誤を必要とすることはほとんどなく、一定の手続きを踏めば最短ルートで解答に辿り着ける、いわば「作業ゲー」です。試行錯誤の時間をいかに削り、他の問題を解く時間を確保できるかが重要となります。私も授業では、その方法論を指導しています。

しかし、構造決定問題には、上手い方法に気付かなくても、ウンウンうなればどうにか解ける、という側面もあります。「構造決定問題はパズル」という気持ちも分かります。

そして、試行錯誤しつつ紙の上に鉛筆を走らせていると、いつしかちゃんと答えに辿り着く、そんなパズルも、私は嫌いではありません。たとえ一つひとつの「カギ」は易しくとも、雑誌の見開き大ぐらいの大きなクロスワードパズルが解き切れたら……。その嬉しさは分かります。

情報量の多い、重厚な構造決定問題を、悩みつつ解くのは、それはそれで快楽だと思います。そして、最終的に、バシッと「未知の化合物A」の構造が決定できたら愉悦でしょう。この感覚もまた、大切にしてもらいたいです。時間をかけて問題を解くのもまた、入試でなければ良いものです。

しかし、その愉悦を味わおうにも、化学の初学者には、やれフェーリング反応だ、やれ加水分解だと、見知らぬ言葉が壁を感じさせます。ならば、化学用語を全て取っ払えば、構造決定問題は良質なパズルになるのではないか。また、まだ有機化学を学ぶ前からこのようなパズルに触れていれば、有機化学の素養を高めることが出来るのではないか。こう考え、実際の大学入試問題をもとにパズルを作ってみました。

設定など、パズルとしての完成度というか、パズル的な美しさは、もう少し高められるかも知れません。「化学の言葉」を使わないようにしたせいで伝わりづらくなった部分もあります。ただ、これは「試作」だと捉えてください。ですので、チャレンジした上で、ぜひご意見をお寄せいただければと思います。

有機化学「構造決定問題」

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【第68回】オリジナル問題<宇宙パーティ>(2018/07/27)

パズルのようであっても「脳の働かせ方」は構造決定問題を解く時に似ているように思えます。ですので、こんな感じでパズル的な問題に取り組むのは、構造決定問題を手早く解く練習になるかも知れません。一度、挑戦してみてから解答をご覧ください。

オリジナル問題<宇宙パーティ>の解答・解説

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【第67回】オリジナル問題<宇宙パーティ>(2018/07/23)

構造決定問題はパズルのようだ、という声も多く聞きます。
しかし、化学の初学者には、やれフェーリング反応だ、やれ加水分解だと、見知らぬ言葉が壁を感じさせます。ならば、化学用語を全て取っ払えば、構造決定問題は良質なパズルになるのではないか。また、まだ有機化学を学ぶ前からこのようなパズルに触れていれば、有機化学の素養を高めることが出来るのではないか。こう考え、実際の大学入試問題をもとにパズルを作ってみました。

オリジナル問題<宇宙パーティ>より問題

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【第66回】2006年度 高知女子大学 前期日程 選択問題C 第2問の解答・解説(2018/05/18)

化学科の古谷です。今回はおそらく皆さんにとってはあまりなじみのない「レポートを作る問題」でした。とはいえ、学校の授業や探究活動の中で、レポートを作った経験はあるのではないでしょうか。

2006年度 高知女子大学の解答・解説

では、この問題の解答を示し、その解説をしたあと、「そもそもレポートってどう書けばいいんだろう?」ということも考えていきたいと思います。

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【第65回】2006年度 高知女子大学 前期日程 選択問題C 第2問より問題 (2018/05/11)

強者への道、今回は2006年の高知女子大学の問題です。

ひねった説明問題が頻出の大学ですが、特にこの問題は異色です。単純に知識を当てはめるのではなく、しっかりと自分の頭で考えることが求められます。

もしかしたら、学習意欲も問われているかもしれません。それでは、考えてみてください。

2006年度 高知女子大学より問題

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【第64回】2017年九州大学「無機化学の総合問題」の解答・解説(2018/04/04)

さて、前回の問題はいかがだったでしょうか。まずは解答です。

九州大学「無機化学の総合問題」の解答・解説

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【第63回】2017年九州大学「無機化学の総合問題」(2018/04/04)

2017年度「強者への道」、化学の第 3 回を担当する古谷です。よろしくお願いします。

今回は、2017年の九州大学の問題です。無機化学の総合力を試すには非常に良い問題だと思います。特に難しくはありませんが、東大・京大であっても基本問題は少なからず出題されるので、こういう問題をしっかり完答できることが大切です。

強者を志す皆さんには、是非10分程度で解ききって欲しいと思います。

九州大学「無機化学の総合問題」

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【第62回】第61回の解答・解説 (2017/10/13)

先週の問題は以下の通りでした。

これを実際に中学生課程の授業で解いてもらったあとの、議論の様子を紹介します。

第61回の解答・解説

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【第61回】オリジナル問題<類推力> (2017/10/06)

化学の本質を理解する段階では、重要な力は「類推力」。別の言い方をすれば、物事を抽象的に捉える力です。最難関大の化学では、時として「見たこともない物質」が登場します。しかし、そのような物質は、似た構造、似た性質、似た反応をする物質が教科書に載っているのです

今回は、「類推力」に特化した授業で扱った問題を紹介します。とても短い問題ですが、考え甲斐のある問題です。来週掲載予定の解説では、この問題を巡る授業中のやり取りも紹介します。

オリジナル問題<類推力>

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【第60回】第59回の解答・解説 (2017/05/19)

前回の問題、いかがだったでしょうか。出典は2013 年の京都大学でした。

ここで掲載される問題にしては、いつもよりも問題数が多いと感じたかもしれません。筆者としては、(b)の問題のみを出題したかったのですが、この問題は(a)の問題とセットで出題されるからこそ重要な意味があるのだと考えます。そのため、両方掲載することにしました。出題者と直接対話をしたわけではないので、推測の域を出ませんが、京大化学の傾向を踏まえると、こう考えざるを得ないと思うのです。

では、解答解説に入りましょう。

第59回の解答・解説

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【第59回】電離平衡からの出題 (2017/05/12)

2017年度「強者への道」、化学の第1 回は電離平衡からの出題です。

良問という意味でも、難問という意味でも、有名な問題なのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。未習の部分が含まれていますが、そこについては脚注を入れましたので理解できるかと思います。

次回の解説では、単に解法の提示をするだけでなく、さまざまな解釈を試みていこうと思っています。では、頑張って考えてみてください。

電離平衡からの出題

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【第58回】第57回の解答・解説 (2016/09/09)

本問はかなりの難題でしたが、問題文で新しく与えられる条件を基に考え、そこからグラフを描き、ある現象の原理について考察するという点で、2020年以降の入試で重点的に問われる能力が求められる問題でした。
これからの入試は従来と全く同じ対策で大丈夫だというわけではありませんが、これからも思考力を高めるトレーニングを怠らないようにしましょう。

第57回の解答・解説

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【第57回】2020年に向けての準備問題 (2016/09/02)

今、大学入試の状況は大きく変わろうとしています。2020年から、センター試験に代わって「大学入学者学力評価テスト(仮称)」が実施されます。まだ検討段階なので問題形式については決まっていませんが、これまでの暗記偏重型の問題から、思考力や表現力を問う形の問題に変わるという方針はほぼ変わらないと思います。

今回紹介する2011年の大阪学後期問題はこれらの観点を凝縮したような問題です。 少し古いですが、今後の入試問題がどうなるかについてこの問題から学ぶ点はあると思います。 難易度はかなり高いですが、 是非解いてみください。

2020年に向けての準備問題

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【第56回】第55回の解答・解説 (2016/06/03)

先週の問題はいかがでしたか?楽しんでもらえましたでしょうか?出典は「2014 年度 東京慈恵会医科大学」です。医学部の単科大学らしい大学教養レベルの反応を利用した良問です。

有機化学の世界は非常に広く、高校で出てくる反応はその中のほんの一部にしか過ぎません。専門的な縮合反応の話は大学に入ってから楽しんでくださいね。どうしても気になる人は、各校舎の化学科講師に軽く教わってみてください。ホンモノの有機化学理論はおもしろいですよ!

ではそろそろ問題の解説をいたします。

第55回の解答・解説

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【第55回】有機化合物の合成実験に関する問題(2016/05/27)

こんにちは。今回は、有機合成化学において非常に重要な反応をテーマにした有機化合物の合成実験に関する問題を紹介します。現役生はもちろんですが、大学で有機合成を専門にしている人もぜひチャレンジしてみてください。

特に、薬学部生。製剤学にも通じる基礎有機化学で非常に有名な反応です。大学入試問題ですから、非常に易しく感じるかもしれませんが、背景理論を思い出しながらこの問題を解いていくと、良い勉強になると思います。

ポイントは「求核試薬」と「カルボニル基の立ち上がり」です。十分に思考して解答してくださいね。
では、解説編でまたお会いしましょう。

有機化合物の合成実験に関する問題

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