一橋大学 経済学部 現役合格
T.I.さん
- 出身高校
- 甲陽学院高校
- 進学大学
- 一橋大学 経済学部
志望校・志望学部を決めた理由、時期
東大の経済に行きたかったので、すべり止めとして納得できる経済学部を受験しました。決めた時期はセンター後ですね。
出願した大学と学部学科
前期:東京大学 文科二類(不合格)
後期:一橋大学 経済学部(合格)
私大・AO・推薦入試:早稲田大学 政治経済学部国際政治経済学科 センター利用(不合格)
英語の学習法
英語は幼稚園の時から学習していたので、自分なりの流儀といいますか、勉強のスタイルを持っていました。学校の授業が、進学校であったので受験に即したそこそこの授業をやっており、あくまでそれをベースに勉強しました。やはり学習のペースメーカーは学校の授業であるのが一番いいでしょう。といいますのは、浪人生でないかぎり、“英語”という授業を受けている回数がもっとも多い場所は学校であるはずだからです。公立の方の場合はまた事情が違うでしょうが、私学の場合は学校の先生を信頼してもいいと思います。実際、センター後の受験直前期には、朝から夕方まで、学校に籠り、ひたすら自由英作文・要約・英文和訳などの添削をしていただきとても感謝しています。研伸館に入学したのは1年生の時に学校のクラブ活動の先輩に、今村先生の授業がいいと言われたからで、3年生時の「東大京大英語」に至るまで受講しました。先生の授業は非常に綿密に構成されており、毎回「もっと勉強しなくては」と思わされるような中身の濃い授業でした。現在、東京の某大手塾でアルバイトをする私ですが、先生のような授業を提供できたらいいなと思っているくらいです。先生の指導についていければ合格点(英語単独に関しての)を超えるのは当然、得点源として英語を自分の武器にできるはずです。
役に立った英語の参考書・問題集
◆『速読英単語 上級編』(Z会出版)
高2の時に一度やりとおし、3年時に反復を積んだ。京大なら物足りないが、東大ならこの程度の単語力で十分のはず。和訳がこなれた日本語なので、そこから学ぶのも学習になる。
◆『CNN English Express』(朝日出版社)
至高のリスニング教材ではないだろうか。ネイティブ、あるいはそれ以上に速い英文が雑音とともに流れてくる。これの聴解力がついたなら東大のリスニングも怖いものなし。高3の夏以降やりました。
数学の学習法
私は1年生の時から数学は好きだったのになかなか点数が取れませんでした。学校の授業が1年時に数IIICまで突入するような超ハイスピードな授業だったからかもしれませんが、知識を吸収しても、それを運用する力がなかなかすぐには身に付かず、学校の標準層に追い付くのにかなり時間を要しました。数学は我流よりも誰かに習うのがベストです。私の場合は、学校が理系に特化した学校だったこともあり、素晴らしい数学教師陣が学校にいたので、氏たちに指導を受けました。自分がわかるまで、学校の数学研究室まで何度も通い詰めた思い出が懐かしいです。わからない事項をそのまま放っておかないという妥協しない姿勢が私の数学力を伸ばしたのかもしれません。
役に立った数学の参考書・問題集
◆『オリジナル数学演習IAIIB』(数研出版)
学校の授業で使ったものですが文系のテキストでは最高水準でしょう。これの解法をマスターできれば数学は間違いなく得点源。私も数学の偏差値は最終的に75付近になりました。数学が苦手な人は、もう1ランク下の『スタンダード数学演習IAIIB』(数研出版)でもいいでしょう。ただし注意しておかなければならないのは、いずれの問題集も解答が市販されてないため、学校外では利用しづらいことです。
国語の学習法
高1の時に国語の先生から、「受験勉強の前に、国語の勉強としてたくさん本を読んで教養を深めてほしい」というふうに言われたのが記憶にあります。その先生は文学に非常に明るい方でよく本を紹介していただきました。主に古典というジャンルでくくられるものが多かったですが、漱石などの代表的な日本の作家や、トルストイなどの海外作家や、カント・ヘーゲルなどの哲学書も少々かじりました。確かに勉強という勉強はしていませんが、あの時間は僕の素養にとっても貴重なものであったと思います。受験勉強は高3からでしょうか。入試問題はあまり気持ちの乗る問題ではなかったですが、これに耐えるのも1年かと自分を戒め、いわゆる「解法」というのを身につけにかかり、それなりの解答を作成できるようになるまで半年くらいかかりました。あの先生の高1からのご指導がなければ、入試としての「国語」は嫌いになっていたでしょう(笑)。
役に立った国語の参考書・問題集
完全に学校に依存しており、授業で配布されるプリントを必ず解いていました。
理科の学習法
センター化学だけが必要でした。高1の時の化学の先生が素晴らしく、惹かれたのです。2年終了時にセンターの問題はある程度解けるようになっていましたから、3年時には週に4コマある学校のセンター化学用の授業を受けているだけでした。授業内では先生が物足りないのか、化学IIに関する事項をいろいろ説明してくださったので化学って奥が深いなと、知識は持ち合わせていないながらも感じていました。センター前に10年分くらい過去問を解いたら案外できたので他に余力を注ぎました。
役に立った理科の参考書・問題集
◆『セミナー化学I+II』(第一学習社)
理系向きの教材で解説がしっかりしている。学校で配布された。
社会の学習法
社会はどの教科も好きです。社会科のようにどうしても暗記事項が多くなるような科目では、「好きこそものの上手なれ」でしょう。どうしても嫌いで仕方ないという人は割り切って勉強してください。
《世界史》
世界史は中学の時から、その壮大なスケールに惹かれ学校の毎回の授業が楽しみでしたし、自分でも歴史関係の本を何冊か読みました。ただしハマりすぎには要注意で、ぼくの友達が、塩見七生ブームもあってか古代ローマに取りつかれてしまったという例もありますからね。彼はローマには強いのですけど他のジャンルでは弱かったりしました(笑)。所詮、3年間程度で学ぶ世界史の量などたかが知れています。大学の教授ではないのですから、浅く広く学習する姿勢を持ちましょう。世界史は上位の国公立大程、論述問題を課しますがそれにはそれ相応の訓練が必要です。私の場合は研伸館の北林先生(「論述世界史」)に大変お世話になりました。先生にはテキストの課題のみならず、東大の過去問も10年以上の分の論述を添削していただき、的確なアドバイスをいただきました。添削していただいた解答は思い出が詰まりすぎてか、今も捨てずにファイルに入れて保存しております。
《地理》
地理ですが、学校の授業は主に知識の吸収のために使い、当塾の南先生に徹底的に論述問題の訓練を受けました(「論述地理」)。9月からという半年というわずかな期間でしたが、9月からもっとも勉強した科目です。先生は暗記事項をなるべく理論づけて説明されたのでだいぶ負担を軽減できたように思えますし、テキストが完璧でしたので他に走らず、ひたすらやりこみました。
役に立った社会の参考書・問題集
◆『論述地理マイスター』(研伸館)
言わずと知れた南先生の誇る論述テキスト。学校の友達に何回コピーを取らせてあげたことか…なにしろ問題がジャンル別に豊富に用意されており、答えの解説も詳しい。
◆『荒巻の世界史の見取り図』(ナガセ)
大局的な世界史の視点を植え付けるうえで有効。1年から入試直前まで重宝した。細かい事項は用語集などで補う必要がある。
◆世界史の教科書(東京書籍)
教科書の中で1番詳細に書かれており、適当。東大の論述には、教科書2冊は熟読することは必須。私は他に帝国書院の教科書も利用した。
科目別学力自己評価
二次試験直前期の学習時間の配分
センター対策の方法
英語
過去問。問題は易しいし時間がもったいないから40分で解いた。
数学
過去問。上に同じく、IAは25分で、IIBは45分で解いていた。
国語
過去問。各予備校の出している問題は癖があったりして良問といえるものは少ない。古くても練りに練られたセンターの過去問を利用すべき。
理科
過去問と予備校の出してる問題集。理科の場合は予備校の問題集のほうが難しかったりして練習になる。
社会
過去問。英数国のようにナメてると危険。特化した訓練が必要。現代社会は10年、世界史は20年分やりこんだ。
受験会場の雰囲気
みな前期に失敗した者たちの集まりだからなのか、どんよりとしていたように記憶しております。みな後がないのは同じなのですけど前期のショックが尾を引いているというか‥ですが背水の陣ですから、目は真剣です。とくに後期試験は倍率が高いですから人が多いので緊張します。自分だけは何があっても合格して浪人はしないと決意して答案に書き込めば、合格します。
一橋大現役合格への秘訣!
私の場合は後期試験で、しかも経済学部は英語と数学しか試されない入試であったので、極端な例であると思いますが、後期で入ろうと思うのなら、前期の入試が終わってからも万が一のことを考えて勉強することです。もちろん前期にかける意気込みほどの勉強はできませんが、後期対策をしているかしていないかでは天地の差です。僕の場合は、家にいても落ち着かないので、3月上旬は学校にこもり、学校の資料室にある過去問をひたすら解きました(10年分くらい)。英語・数学は勘を鈍らせたらおしまいです。最後まで腐らないのが秘訣ですかね。余談ですが、後期試験の前日に、落ち込んでいる私を励ましてやろうと、東大に進学した高校時代の先輩が夕ご飯を御馳走してくださいました。こんな先輩を持てて幸せだと思いましたね。あの激励がなければ落ちていたかもしれません。
プロフィール
◆血液型
О型
◆好きな色
緑色
◆好きな歌・アーティスト
「Bridge over troubled water」(Simon and Garfunkel)
◆好きな番組
NHKドラマ『ハゲタカ』
◆お気に入りスポット
表参道
◆好きな作家・本
『豊饒の海』(三島由紀夫)
◆高校時代はまってしまったこと
多趣味で無趣味です。
◆受験前のリラックス方法
家のピアノでショパンのノクターンを弾く。
◆小学校時代しでかしてしまった大変な事
チリ取りを掃除の時間に振り回して遊んでいたら、女の子の顔に直撃して怪我させてしまった。
◆あなたにとって受験とは
あくまで人生の通過点。たいして中身のあるものではないから割り切って1年間我慢して勉強した。1、2年時はクラブや自分の趣味を充実させるなどして人間の幅を広げるべき。
◆受験勉強で一番辛かった時期
高3の1学期。野球部の主将を務めつつ勉強もしなければならないという苦境にあり、勉強をややセーブしてクラブに精を出した。クラブは高校最高の思い出。