滋賀医科大学 医学部医学科 現役合格

志望校・志望学部を決めた理由、時期

得意科目は完全に文系科目でしたが、「医師になる夢を諦めたくない」と茨の道を進む決心がついたのは高3になってから。滋賀医科大学はセンターの国語の配点が大きく、私のなりたい研究医育成に力をいれていたためです。

出願した大学と学部学科

前期:滋賀医科大学 医学部 医学科

後期:出願せず

私大・AO・推薦入試:奈良県立医科大学 推薦入試 地域枠(不合格)

センター試験の得点

英語 リスニング 数IA 数IIB 国語 (物理I)
167 /200 44 /50 78 /100 81 /100 173 /200 (54 /100)
化学I 生物I 現社 (地理B) 総合点数 換算得点率
73 /100 88 /100 77 /100 (75 /100) 781 /950 82.2%

英語の学習法

高1は、中学生のときに重きをおいていなかった文構造をとれるようになることを重点的に練習し、高2では『ぼん単』(研伸館)や『サイクリック』(研伸館)を使って単語力と文法力の強化に努めました。毎回の小テストでは、常に高い順位を狙うため、時間を割いて取組みました。小テストの種類が多く、かなり大変でしたが、研伸館の神崎先生の「今頑張れば高3で楽だから」という励ましを信じて良かったです。本当にそうでしたから!

高3では「文章全体を意識した下線部訳」と「テキスト内の英文を応用した英作文」が出来るように何度も練習しました。テキストである『EXPLORATIONIII』の英文は本当に難しく、全く見当違いな訳をしてしまう自分に焦りや苛立ちを感じながらも、学年初めに立てた「どんな問題も最後まで予習し終える」という決意を1年間貫き通しました。夏休みや秋休みにはテキストの英文の復習を行い、少しでも上手く英作を書けるように努力しました。研伸館の授業の中で英作の作り方を教わっていたのですが、まずはそのノートを見直し、テキスト内の英文を応用してさらに良く書けないか考えるようにしていました。また、研伸館のテキストの英文の多くは外国の方の文章で、外国の方特有の自然な表現を自分で使いこなせるようになるために、さらに復習していました。滋賀医科大学は現役合格するのが難しい大学だと言われることがあります。この理由の一つが、英語で長い自由英作が課されるためだと思います。ただ、滋賀医科大学を受けると決める前から、このような勉強をしていましたので、自由英作文の時に大分有利でした!

センターではリスニングと発音問題が苦手だったため、リスニングではとにかく毎日英語を聴くようにしました。主に『速読速聴 英単語Daily1500』や『EXPLORATIONIII』のCDを聴いていました。耳が慣れてくるとどんどん聴き取れるようになって、一時期リスニングばかりしていたことがありました。発音問題は研伸館の冬期講習プレミアタームでのセンター用テキストにまとめて、覚えていました。

二次試験に向けては、過去問を5年分ぐらい解き、自由英作文は学校の先生や研伸館の天藤先生に添削してもらいました。過去問は年によって難易度が変わっていましたので、どのような問題が来ても大丈夫なようにして、過去問を解き終わった後は問題集をやり直していました。

役に立った英語の参考書・問題集

◆『EXPLORATION』(研伸館)

後にも先にも、この英文より難しいものには出会いませんでした!

◆『基礎英文問題精講』(旺文社)、『速習!英語頻出問題ダブルポイント』(Z会出版)

幅広い難易度の問題ができたし、解説も良かった。

◆『速読速聴 英単語Daily1500』(Z会出版)

内容がバラエティに富み、何度聴いても飽きなかったし、単語も勉強できたから。

数学の学習法

「難しい問題を解けるようになること」を第一に考え、大切な基礎をおろそかにしてきた中学生活を反省して、高1・高2は研伸館の「プレステージ」クラスで弱い所を潰し、基盤を作ることを徹底していました。毎回の小テストや到達度では、より高い点をとることを目標として復習し、授業では研伸館の笹谷先生が毎回私を当ててくださるので、ちゃんと答えられるように予習に力を入れていました。

高3になってからは、研伸館の松本光平先生が授業のノートの書写を提出課題として出されていたので、嫌でも問題を解く上での第一歩が身につきました。細々とでも、1年間続けたことが良かったと思います。また、夏には松本先生に数学の記述問題のプリントをいただいて、添削していただいていました。滋賀医科大学が現役生に難しい理由として、数学で単なる計算問題でなく証明問題が多いというのもあると思います。元々、私は計算が得意ではなく、この傾向はむしろ助かったのですが、普段から記述形式の問題の練習を通して、どうしてこうなるのかという過程をきっちり書くようにしていたのが役に立ちました! 学校の先生に「一目で他人が見て分かる答案を書くべきだ」と指導していただいていたのも良かったです。

私はプレッシャーと数字に弱く、すぐパニックに陥るためにセンター形式の模試の点数が本当に悲惨でした。松本先生に相談して、3年の後期は「阪大神大理系数学」ではなく「8割奪取のセンター数学」の講座を取り、半年かけて練習しました。何度も実践を積むことで、自然と自信がつき、大きく点数が落ち込むことはなくなりました!あと、学校の先生が毎日ノートを添削してくださったので、毎日欠かさずに出していました。

二次試験前は赤本に載っていた問題を一通り全部解き、学校の先生に添削していただいていました。

役に立った数学の参考書・問題集

◆『maッth MATH!』(研伸館)

もらったときに一通りやり、二次直前にも目を通して知識の最終確認をしました。

◆『入試問題集 数学IAIIB』・『入試問題集 数学IIIC』(数研出版)

入試問題に数多く触れることで、怖気づくことが減りました。

国語の学習法

1、2年のうちは古典の単語、漢文の句形、現代文の評論で使う単語を、学校の授業を通して重点的に覚えていました。特に現代文では漢字の問題も出題されるので「知らない単語ノート」を作り、自ら単語を用いた短文も書き込んで使い方もマスターするように心がけました。私は国語が昔から好きなので、この他にはセンターの過去問をやったくらいです。学校の授業で9月からセンターの過去問を解く授業があったので、集中して授業を聞いていました。研伸館で授業をとらない代わりに、学校の授業中は人一倍真剣ではありました。

役に立った国語の参考書・問題集

◆『現代文キーワード読解』(Z会出版)

この1冊で、大抵の評論中の単語は網羅されているし、その単語を用いた過去問も掲載されているところもよかったです。

◆『速読 古文常識』(Z会出版)

古文を読む上で欠かせない「古典のバックグラウンド」を知るによい1冊でした。

理科の学習法

センター物理

物理はセンターでだけ必要だったので、学校の授業の他に『チェック&演習 物理I』(数研出版)を夏休みで仕上げ、黒本(河合出版のセンター試験の過去問集)を05~09年は全て解き、苦手な電流の分野はそれ以前の過去問も解くようにしました。

化学

化学は高1・高2で『セミナー化学I+II』をやりこみました。間違った問題などは5、6回ぐらい解いたと思います。高3になってから研伸館で授業を取り始めました。私は「神大化学」でしたが、研伸館の岡内先生が、現象が起こるメカニズムなどの学校では教わらなかったことをたくさん話してくださったので、多少難しい原理でも理解できました。また、岡内先生は一見軽んじがちな、基礎的な「足場」を授業中にいきなり書かせたりもなさったので、書けなかったものはノートの端に書き留めておきました。赤本をやるようになってからわかったのですが、滋賀医科大学は頻繁に単語の定義や現象が起こっている理由を記述させる問題を出すため、ここでの走り書きは二次直前の見直しに重宝しました。

問題集としては、『化学I・II重要問題集』(数研出版)のA問題を夏休みにやり、B問題は特に苦手な単元をやりました。

滋賀医科大学はそれほど難易度の高い問題はあまり出されませんので、二次試験に向けては、過去問を赤本に載っている分を解いたあとは、『化学I・II重要問題集』を解き直しました。また、過去問を解いていて関連する事柄を、資料集を用いて確認しました。しっかりと基礎固めをするのが良いと思います。

生物

生物は、研伸館の授業では記述とセンター用とを講習時にとるだけにしました。私の場合、知識量が圧倒的に足りなかったため、問題集を一冊やりこむ方が早く点数が伸びると考えたからです。この選択は正しかったと思います。生物の記述は、字数ではなくキーワードがいくつ入っているかで点数がつくため、知識が増えるにつれて記述模試の点数も自然と伸びました。

滋賀医科大学の生物は去年から傾向が変わり、200字の記述などが出題されていたので、学校の先生に添削してもらいました。国語が好きでしたので、長い記述にはそれほど困りませんでした。過去問はそれ以前の問題も、赤本に掲載されていた分は一通り解きました。


各科目とも、わからなかったことをまとめるノートを作ってから、一気に点数が上がりました! 面倒くさいけれど、絶対にやるべきです!

役に立った理科の参考書・問題集

◆『セミナー化学I+II』(第一学習社)

参考書としても、基礎を固める問題集としても重宝しました。

◆『生物I・II基礎問題精講』(旺文社)

各問題についての補足説明も詳しく、重要なこともまとめてあるので、これ1冊で本当に十分でした。「基礎」とは名ばかりで、巻末の演習問題なんて恐ろしく難しかったです。

◆各科目の『チェック&演習』(数研出版)

センターに必要な知識と演習量を得られると思います。

社会の学習法

地理は、「最低限の知識がなければデータを読めない」ことは知っていたので、普段の学校の定期テストでは範囲の教科書、資料集、データブックなどを熟読してテストに臨むように心がけていました。講習では、研伸館の南先生の授業で、弱い知識の穴埋めをしたりしました。

ただ、私の地理は安定せず、本番のセンターでは全く使えない点数でした…。

センターでは取る予定のなかった政経や倫理の勉強を高1・高2まで真面目にやっておいたため、ぶっつけ本番で受けた現社に救われました。何でもやっておくべきですよ!(笑)。

役に立った社会の参考書・問題集

◆南先生にセンターファイナルでもらった「語呂合わせのプリント」

覚えにくい地理統計を、簡単に覚えられました!

科目別学力自己評価

科目別学力自己評価

センター試験から二次試験までの各科目の勉強の比重

センター試験から二次試験までの各科目の勉強の比重

センター対策の方法

英語

2学期から徐々にやりはじめて、冬休みから完全に切り替えました。『速読速聴 英単語Daily1500』と『速習!英語頻出問題ダブルポイント』と、『英語プレノート』(数研出版)を使っていました。

数学

夏休みから少しずつやり始め、2学期に入ってから05~09年の過去問を50分で解きました。

国語

『現代文キーワード読解』を4月から空き時間に読み始めました。過去問を5年分くらい解きました。

理科

『チェック&演習』を化学と生物は2学期になってから、物理は夏休み中に仕上げて、知識の整理をしました。

社会

夏休みから青本(駿台文庫のセンター試験の過去問集)をやりはじめました。冬休み前に間違った問いをもう一度やりました。

受験会場の雰囲気

定員が80人弱なのに、信じられないくらい大勢の人が受験に来ていて、しかも年上の人がほとんどで…。怖気づきそうになりましたが、同じ学校のクラスの子をたまたま見つけられ、彼女と話していたらリラックスできました。どんな状況でも、自分を見失ってはおしまいです!

滋賀医科大学 医学部医学科 現役合格への秘訣!

「自分にとって、今、何が必要なのか」を冷静に見極めることです。塾の講義も問題集も、何かしら自分のためになるし、周りの子がしている事を自分がやらないのは焦りや不安を呼びます。でも、他に優先してやらねばならない事があるなら、「他人は他人」と割り切って、意思を貫いて下さい。その時に、一度決めたら途中で迷ったりしないでください!あと、「今の状況から、自分の夢を諦めてしまわないこと」も大切です。数学が「プレステージ」でも、化学が「神大クラス」でも、私は自分の夢を諦めませんでした、努力し続けないと、良い結果は勝ち取れません!

入試面接の状況(滋賀医科大学 医学部医学科)

◆面接の方法

グループ討論 面接官3人VS受験者6人

◆面接会場の略図

面接会場の略図

一番初めに司会進行役の面接官の方に「裁判員制度が作られ、いずれ裁判員が回ってくることもあるかもしれませんが、あなたは行きたいですか」という質問を投げかけられ、これに一人ずつ答えました。1人目と2人目の意見は「行きたい」という趣旨のものと「行きたくない」という趣旨のものに分かれ、私は3番目でしたので、「行きたいけど、事前の準備を十分にさせてほしい」という趣旨のことを答えました。

6人が全員答えたあとに、裁判員制度に関する討論を6人で行うことになりました。医療系のことがテーマになるのではないかと思っていましたので、裁判員制度は研伸館でもらった『医学部入試面接対策 虎の巻』で得た知識しかありませんでした。しかし、他の浪人生らしい人の意見に合わせていくことで、上手く議論に参加できたのではないかと思います。

滋賀医科大学は面接の出来が合否を左右することはないとされています。実際、面接官の方は討論中、手元の紙に何も記録を残しておられませんでした。ただ、会話ができないと思われてはいけないので、私は「沈黙し続けないように」と「突拍子もないことは言ってしまわないように」の2点に気をつけました。

プロフィール

◆血液型

A型

◆好きな色

黄緑色

◆好きな歌・アーティスト

BUMP OF CHICKEN、ポルノグラフィティ

◆好きな番組

「リトル・チャロ」、「ダーウィンが来た!」、「JAPAN COUNT DOWN」

◆お気に入りスポット

近鉄の石切駅付近の夜景

◆好きな作家・本

『ハリーポッター』シリーズ

◆好きな(オススメ)飲食物

ウーロン茶とGOKURI

◆高校時代はまってしまったこと

阪神タイガーズを本気で応援すること。

◆本気で勉強し始めたきっかけは?

夏休み前に模試を見た岡内先生に「これじゃ合格できんぞ」と喝を入れられたこと。

◆受験前のリラックス方法

阪神のキャンプ中継(録画)を見ながら、夕食を食べること。

◆小学校時代しでかしてしまった大変な事

友達を鉄棒から突き落としてしまったこと。(事故です!)

◆あなたにとって受験とは

耐えること!

◆受験勉強で一番辛かった時期

高3の模試が返ってくる度に悲惨な判定で、自分に失望したり焦ったりして泣いていました。

◆親や親戚に医師はいますか?

いません。

◆医療系のドラマなどは見ましたか?

「コードブルー」、「救命病棟24時」、「VOICE」

◆最近、気になった医療系のニュースは?

奈良県立医大でマウスの腸をiPS細胞で作ることに成功したこと。

◆最近、気になった医療系以外のニュースは?

高校の無償化

◆部活動はしていましたか?

していませんでした。

◆ボランティア活動はしましたか?

高3の夏休みに保育園へ行きました。

◆医師を志したきっかけは?

生物に興味があり、人間に関わる仕事がしたいと思い、また小さい頃から医師に憧れていたから。

◆医師として20年後の将来像は?

研究していると思う。

◆興味のある診療科は?

産婦人科と内科

◆医師として大切なことを三つ

コミュニケーション能力、思いやり、深い知識

◆面接対策はどのようにしましたか?

研伸館でもらった『医学部入試面接対策 虎の巻』から、他大学の面接も目を通しました。私の面接では、裁判員制度についてのグループ討論だったため、直前まで『医学部入試面接対策 虎の巻』を読んでいて本当に助かりました!他には新聞の時事記事や医療関連記事を切り抜いたり、学校での面接練習に参加したりもしました。特に役立ったのは、小論の練習です。自ら書くことで、考えを上手くまとめられるようになりました。