一橋大学 商学部 現役合格
T.I.さん
- 出身高校
- 灘高校
- 進学大学
- 一橋大学 商学部
志望校・志望学部を決めた理由、時期
父親が昔から一橋大を良い大学だと言っていたため、また、自分の実力なら合格できると思ったので、高校入学してしばらくしてから決定しました。学部は最後まで悩みましたが、企業の経営に興味があったのと、一橋大の名物学部だったので、商学部に決めました。
出願した大学と学部学科
前期:一橋大学 商学部(合格)
センター試験の得点
英語 | リスニング | 数IA | 数IIB | 国語 |
---|---|---|---|---|
183 /200 | 40 /50 | 100 /100 | 83 /100 | 160 /200 |
生物I | 世界史B | 政経 | 総合点数 | 得点率 |
97 /100 | 89 /100 | 90 /100 | 842 /950 | 88.6% |
傾斜配点:223.6/250点(89.4%)
英語の学習法
高1は、まだ仮定法や分詞構文がマスター出来ていなかったので学校の課題を毎日きちんとこなしながら基本を身につけ、『速読英単語』で単語力と読解力を身につけました。この時期は学校の課題を最低限こなしていました。
高2の夏になると、さすがに学校だけだとマズイかなと思い、研伸館の吉田明宏先生の「高2英語エクセレント」を受講し始めました。毎週ある『ぼん単』のテストは最低でも90点以上は取れるようにし、研伸館のテキストの復習を欠かさずやりました。
高3では、吉田先生の「京大阪大英語」を受講し、吉田先生を信頼し、予習復習は毎週必ずやり、『ぼん単』のテストも再テストにならないように高得点を維持できるようにしました。「京大阪大英語」のテキストには京大の難問が揃っていましたが、毎週1~2時間かけて予習をして受講していました。吉田先生の解説も丁寧でよく理解できたので、秋頃には英語に対する自信がつきました。予習では、少しでもおかしいと思う表現があれば辞書を引き、夏休みまでは時間をかけてでも読解で分からない部分をなくすようにしました。復習では、「京大阪大英語」のテキストの白文集を見て、吉田先生が指摘していたチェックポイントの所で教わった内容を思い出せなければ、授業ノートを見直し、暗唱できるくらいまで読み込みました。基本的には1つの文章につき2回以上音読しました。
リスニングは、吉田先生のおススメのポッドキャスト(CNN Student News)や、『速読英単語』のCDを通学中に流し聴きし、耳を慣らしました。夏休みは、数学や日本史に時間をまわしたかったので、リスニングと「京大阪大英語」の復習だけは欠かさずやり、英語力を落とさないようにしました。9月からの「京大阪大英語」では、予習は各自の自由になりましたが、僕はできる限りテキストの和訳の答案を提出するようにし、復習は前期と同じことをしました。このころには、辞書を使わなくても予習できるようになり、実力がついたなと感じました。リスニングも時々、吉田先生とポッドキャストの内容について話し合い、自分の理解に間違いがないかチェックしました。英作文のチェックも10月くらいから吉田先生にお願いしました。
センター対策は学校の授業中にやっただけで、あとは12月くらいに過去問をしただけでした。二次も結局、読解問題中心なので「京大阪大英語」テキストを復習し、基本構文をチェックしました。
一応最後に、一橋大の問題についても述べておきます。一橋大の問題は、長文問題2つ、リスニング問題1つ、英作文1つの4題構成です。長文問題を流し読みし、英作文とリスニングの文章を読んで、簡単そうな長文問題を1つやり終えたときぐらいにリスニングの問題が始まる感じでした。一橋大実戦を受けていたので、時間配分を間違うことはありませんでした。個人的な感覚ですが、一橋大のリスニング問題のレベルはセンターのレベルよりも簡単だと思います。センターのリスニングで40点後半とか取れていたら、一橋大のリスニングは高得点が取れると思います。
役に立った英語の参考書・問題集
◆『ぼん単』(研伸館)
研伸館生としては、いわずもがなの単語帳です。派生語が詳しく載っているのが特徴。
◆『速読英単語』(Z会出版)
長文を読んで単語を覚えていくのが特徴。『ぼん単』ではあまり例文はなく、その弱点を見事にカバーしています。上級編で私大にも対応。学校での毎週の小テスト(文章3つ分)に向けて、登下校時の電車で読みました。
◆ポッドキャスト(CNN Student News)
世界のニュースが高校生や中学生にも分かるような形で話されています。映像もついていますが、そのうち映像がなくても聴き取れるようになります。
数学の学習法
高1の間は、学校の宿題をこなすだけで精いっぱいでした。その代わりIA・IIBが高1の間で一通り終わり、文系の僕は助かりました。
高2はまだ基礎が全然完成されていなかったので、『1対1対応の演習 数学』をやり、公式の暗記だけでなく、その活用方法をマスターしていきました。夏休みから、研伸館の「高2数学エクセレント」を受講し始め、応用問題にも挑戦していきました。予習よりも復習に力をかけ、テキストの問題を1時間弱かけて解いていました。
高3では、西山孝志先生の「京大阪大文系数学」を受講しました。演習授業だったので、テキストの復習を頻繁にすることはなかったです。その代わり、研伸館の配布教材である『文系数学[50の定石]』や『1対1対応の演習 数学』を何回もやって解法を暗記して、一橋大頻出の整数、確率、微積を特に重点的にやりました。
夏休みに入ると、『一橋大の数学15ヵ年』をやり始め、一橋大数学の傾向と自分に足りない部分を確認する一方で、「京大阪大文系数学」の演習で6割を取り続けられるよう、『文系数学[50の定石]』の復習等で勉強しました。
分からない問題は結構すぐに諦めて解答を見て暗記するという感じでしたが、直前期は『新数学スタンダード演習』(東京出版)や『マスター・オブ・整数』(東京出版)で新しい問題に常に触れるようにしていました。『新数学演習』(東京出版)にも手を出し、微積、確率、ベクトル、空間図形の範囲はやりました。
役に立った数学の参考書・問題集
◆『文系数学[50の定石]』(研伸館)
少し『1対1対応シリーズ』に似ていますが、より入試頻出問題にターゲットをしぼり、より実用的な公式、思考法が載っています。京大阪大向けだと思います。
◆『1対1対応シリーズ』(東京出版)
教科書学習を一通り終えた者が、入試標準レベルの問題を攻略するための問題集。テーマごとにまとめられており、そのテーマに沿った例題と演習問題が1問ずつ用意されています。「要点の整理」で問題を解く上で必要な定義・用語・必要事項などをコンパクトにまとめてあり、例題で「どのように出題されるか」解説され、その応用として演習題に取り組むという形式になっています。ポイントとなるところだけしっかり押さえたい、問題への新しい取り組み方・色々な見方を習得したい人や、『青チャート』(数研出版)をやりきる自信がない…という人に向いている参考書。
◆『一橋大の数学15ヵ年』(教学社)
高3の夏休みのときは、出題される5題のうち1題ぐらいしか解けなかったです。秋頃に復習したときでも2完ぐらいしかできませんでした。
国語の学習法
高1は国語にまわす時間があまりなかったので、行き帰りの電車で、『ゴロ565』を読み、単語の暗記だけは高1の間で終わらせるようにしていました。古文だけは学校で配られたプリントに目を通し、ある程度の答えを出せるまでは読み込んでいました。高2の夏からは、さすがに漢文をやりださないといけないと思い、友達に勧められた『田中雄二の漢文早覚え速答法』(学習研究社)を行き返りの電車で読み始めました。現代文は高3の夏から『現代文キーワード読解』を読み、センター試験の過去問も始めました。
センター後は、一橋大の商学部は国語の配点が低いのであまり対策はしませんでしたが、過去問7年分をひたすらやり込みました。一橋大の問題の構成は、現代文が1題、和漢混合文が1題、要約問題が1題になっています。要約問題はセンターで出てくるレベルの文章を150字ぐらいに要約するのですが、結構難しいです。意外に時間がかかったりするので、気をつけてください。
役に立った国語の参考書・問題集
◆『ゴロ565』(アルス工房)
かなり好き嫌いが分かれると思いますが、理屈抜きで、とにかく意味を覚えたい人にはお勧めします。個人的には、はじめは大体の意味で覚え、後で、理屈で詳しく単語を分析するやり方がやりやすかったです。
◆『現代文キーワード読解』(Z会出版)
センターなどの入試現代文を高校生が読む上で最低限必要な単語が分野別に載っています。ほぼ各単語に例文が載っており、どのように出てくるかわかりやすいです。そこには100字要約もあり、センター用に買ったつもりですが、意外と要約の練習にもなりました。最後には問題を解く上でのアドバイスも載っています。使い方としては、朝や夕方の帰りの電車でさくっと読むか、あるいは、数学や英語の勉強に飽きたときに、気分転換に数分間だけ読むなど、合間合間の時間をうまく使うと有効活用することができます。とにかく前提知識の確認ができて、受験生が苦戦しやすい哲学分野もわかりやすいです。1回だけでなく何回も読むと、出題された問題文の作者が何を言いたいかを理解でき、要約や論述の指針立てがしやすくなります。あまり国語に重点を置かなかった私でも、これだけは、ちゃんと何回も読みました。
理科の学習法
センター生物
文系にすると決めたのが高1の2学期であり、センターでしか理科を利用しないのがわかっていたので、生物だけにすべての力を注ぎ込みました。学校の教材で十分だったと思います。学校の授業の特色を挙げると、高1でセンターに出るところを終わらせ、高2は、高1でやったことのおさらいとともに問題演習もやり、それが終わり次第センター過去問を可能な分までさかのぼって演習する授業でした。
社会の学習法
センター世界史
高1、高2では、まだ志望校を完全に一橋大に絞れず、世界史も二次対策をしていました。高2の夏から世界史を勉強し始め、授業で扱っていない部分を研伸館の明瀬先生の「高2世界史」で埋め合わせていました(僕は高校から灘に入ったので、中学3年間でやっていた世界史の範囲がおろそかになっていました)。明瀬先生の授業は楽しいだけじゃなく覚えやすかったので、一橋大に志望を決めたにもかかわらずセンターを世界史で受験し、二次を日本史で受験するという荒業ができるほどでした。学校の授業は日本史・世界史ともに3年間で一巡しかできないので、ある程度自分で一橋大対策をする必要がありました。
センター政経
政経は夏休み後に、息抜き程度に1冊の参考書で勉強しました。
二次日本史
一橋大日本史は近現代に出題が偏る傾向があるので現役生の与えられた勉強時間を考えると、そこに力を注ぎ本番6割を狙う作戦をとりました。『結論!日本史-石川晶康の日本史』を何周も読み基礎知識を身につけた後、『考える日本史論述』をやり、学校の先生に添削してもらうということを高3では1年を通してやっていました。夏休みは、一橋大の日本史の問題と答えが載っているホームページから20年分くらい印刷し、傾向を分析して、一橋大独特の解答を暗記していました(googleで「一橋大 日本史 解答」と検索すれば見つかります)。
あと、僕は一橋大の教授が書いていた本も読んだりしました。一揆に関する内容だったと思いますけど、正直ほとんど理解できなかったです。
センター対策では、日本史より世界史のほうが点数を取れると考え、世界史の通史が学校の授業で終わり次第、世界史年号暗記と白地図への国名書き込みをやりました。
役に立った社会の参考書・問題集
◆『結論!日本史―石川晶康の日本史』(学習研究社)
単語や年号暗記をできるように注意を払っており、基本的には難関私大向きではありますが、通史を一通り勉強でき、コラムやはしがきも参考になるものばかりで、買って損はないです。特にこのシリーズ(『1』と『2』しかないですが)の『2』は、一橋大で出題されるような近現代の内容を網羅できるぐらい細かく、わかりやすくまとめてあります。とにかく受験生が覚えやすくなるように経済分野、文化史などに系統立てられています。私は、このシリーズの『2』を2周につき、『1』を1周するぐらいの割合で何回も読みました。特に、必要な分野、例えば、近現代の経済史や、憲政の常道の時の内閣のところ、戦後のGHQの改革のところは付箋を付けて、時間のある時にすぐに読めるように自分なりにアレンジしました。一橋大の日本史は、近現代史の出題が多く、現役生には大変かもしれませんが、過去問で傾向を学び、この参考書を見ると、出やすいところを詳しく解説してあり、この本が本当に入試を意識して作ってあることがわかります。
◆『考える日本史論述』(河合出版)
100題ぐらい掲載されていたと思います。資料集や用語集などを調べることはせず、自分の知識だけで解答を書き上げ、そのノートを学校の先生に提出していました。先生は赤ペンで色々な知識を付け足してくれてノートを返却してくれました。交換日記みたいな感じで教えてもらっていました。
科目別学力自己評価
センター試験から二次試験までの各科目の勉強の比重
センター対策の方法
英語
基本的には過去問のみですが、研伸館の英語の教材の付属資料を参考にしたり、学校の授業のセンター対策を大切にしたりもしていました。切り替え時期は11月の下旬くらいです。二次の対策がきちんとできていれば、あとはセンターの形式に慣れればある程度点数は取れると思います。
数学
過去問のみ。センターはとにかく時間が足りないので、時間配分やマークの練習をしました。
国語
過去問。センター対策では一番勉強しました。点が年によってばらけることがないようになれば力がついたと考えました。僕の場合、古文に時間を残す練習をしました。
理科
過去問。すいません…前述していること以外思いつかないです。
社会
過去問。時間はほぼ100%余るので、見直しが終わり次第採点をし、間違ったところや分野については教科書の内容や重要な事件の年号を覚え直しました。
受験会場の雰囲気
会場の雰囲気の悪さは、センター>>二次でした。センターは色々な人がそれぞれ違った思いを持って受けているので、独特の雰囲気があり、僕は二度と受けたくないと思いました。ただ、友達が同じ会場にたくさんいたので、多少気持ちは楽でした。二次はもちろん同じ志望校を受ける人たちばかりなので、「みんなの気持ちの入り方がすごい」とか「こんな賢そうな人も受けるんや」とか色々思うかも。
一橋大 現役合格への秘訣!
早く志望校を決めてそこへの合格へのプロセスをいち早く思い浮かべること。
学校によっては個別の対策や傾向、配点の違いがあるので、その大学のことをよく知ること。
そして、そこへ合格する決意を口に出して他人に伝えること。
プロフィール
◆血液型
B型
◆好きな色
黒色
◆好きなアーティスト・歌
ポルノグラフィティ、くるり
◆好きな番組
「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで」、「タレント名鑑」
◆お気に入りスポット
自分の部屋
◆好きな作家・本
星新一
◆好きな(オススメ)飲食物
マッチ
◆高校時代はまってしまったこと
野球観戦
◆本気で勉強し始めたきっかけは?
中間テストで、数学5点を取り、さすがにまずいと思ったとき。
◆受験前のリラックス方法
くるりの「ばらの花」を聴く。
◆小学校時代しでかしてしまった大変な事
友達の新品のサッカーボールを一日でパンクさせてしまったこと。
◆あなたにとって受験とは
大人への階段
◆受験勉強で一番辛かった時期
センター前。マークして丸つけ、マークして丸つけの繰り返しで精神的にきつかったです。
◆高校3年生のときの一番の思い出
甲南定期戦での大逆転勝利