滋賀医科大学 医学部医学科 現役合格

志望校・志望学部を決めた理由、時期

志望校を決めたのは、高3の冬頃です。滋賀医科大学は、高齢化社会に伴ってますますその役割が期待される地域医療に力を入れており、また国家試験の合格率が非常に高く、医師を目指すのに最適な環境であると考えたので、志望しました。

出願した大学と学部学科

前期:滋賀医科大学 医学部 医学科(合格)

後期:岐阜大学 医学部 医学科(受験せず)

センター試験の得点

(滋賀医科大学はリスニングの点数は換算されません)

英語 (リスニング) 数IA 数IIB 国語
190 /200 (46 /50) 79 /100 82 /100 183 /200
化学I 生物I 地理B 総合点数 得点率
96 /100 98 /100 65 /100 739 /900 88.1%

傾斜配点:520.5/600点(86.75%)

大学別模試の判定

■京大実戦(夏):C(薬学部)

■京大オープン(夏):C(薬学部)

■京大実戦(秋):D(薬学部)

※駿台全国模試 5月:D(京府医)  10月:D(滋賀医) E(京府医)

※高2のときに受けた模試とその判定:10月 駿台全国364人中42位(滋賀医)

英語の学習法

高1と高2のときは、学校の課題をこなすだけで精一杯でした。この時期には、主に文法事項をひたすらに固めました。使っていた参考書は、『DUAL SCOPE』(数研出版)です。毎週学校で文法テストがあったので、付録の暗唱例文を1単元ずつ覚えていました。長文は、学校の教科書を定期テスト前に暗唱できるくらい音読していました。

高3の4月から研伸館に通い始め、「阪大神大英語」を受講しました。谷口先生は英語の背景知識や文法事項だけでなく、1週間の勉強計画の立て方など受験勉強のノウハウも伝えてくれたので、とても参考になりました。1週間の最初に月曜から金曜までやることを細かく決めて、土曜日にそのまとめと復習をして、日曜日をフリーの日にしていました。

10月の終わりまでは、他大学の過去問を解いたり、英作文(主に京大)もやったりしました。学校で京大や阪大の過去問を集めたテキストが与えられ、1週間に2時間授業があったので、そのペースに合わせてやりました。

11月から他教科のセンター対策に主に時間を割いたので、センター英語の過去問は12月の終わりごろに3年分ほどしか解いていません。ただし、発音・アクセントが苦手だったので、『英文法・語法問題GRAMMAR MASTER』(Z会出版)の発音アクセントの章をひたすら繰り返しました。発音・アクセントだけ過去問も20年分ぐらいやりました。そのおかげで、本番では発音・アクセントは満点でした(文法問題でミスを連発していましたが…)。12月頃に学校で購入したリスニングの教材もやりました。通学中など、空いた時間を利用するといいと思います。

センター試験後から、初めて過去問を解き始めました。英数理の1セットで1週間に2ヵ年分ずつ、7年分やりました。不安だったので、古い赤本にあった過去問も2年分ほど目を通しました。本文を読む前に設問を読んで、何が問われているかをしっかり確認してから取り掛かるようにしました。

解く順番は、まず英作文に20分かけて、その後、長文1、長文2と進むようにしました。英作文に時間をかけすぎるとだらだらしてしまうので、英作文は時間を区切って最初にやるようにしました。過去問をやったあとは、分からなかった単語をノートに書いてできるだけ覚えるようにしていました。

英作文対策として、傾向の似た阪大の英作文を10年分やり、その都度学校の先生に添削してもらいました。添削してもらった後は、間違えた表現や便利な表現をノートの空いているスペースに大きな字で印象に残るようにメモしました。この方法はかなり効率よく記憶できるので、英語のみならず、他教科にも応用できると思います。

滋賀医科大の英語の特徴として、設問が漠然としていることが挙げられます。例えば、本文中に「実像」や「虚像」という言葉がないのに、「ダーウィンとリンカーンの実像と虚像について述べよ。」と聞かれたりします。適切な言い換えや、日本語の語彙も必要になると思います。また、赤本の傾向と対策にあった解答欄(1行ぐらい)に比べて、実際の解答用紙はずいぶん広い印象(5行ぐらい)を受けました。

役に立った英語の参考書・問題集

◆『ぼん単』(研伸館)

頻出単語が凝縮されており、本当にぼんぼん出てきました。12月頃(かなり遅いと思いますが…)から本格的に覚え始めました。覚え方は、ぱっと見て意味が分からなかった単語にひたすら付箋をはり、毎晩寝る前に付箋を貼った単語を100個ずつ眺めてから寝る、というものです。この方法で中級名詞まではほぼ完璧に覚えました。

数学の学習法

高1と高2のときは、学校の授業で使っていた『4STEP』(数研出版)と『青チャート』(数研出版)をやっていました。2週間または3週間に1回確認テストがあったので、高得点を取る為に必死で勉強していました。具体的には予習を早く進めて、テスト前までに2周ほど『4STEP』を解きました。『青チャート』は定期テスト前に解きました。

高3のとき、研伸館では「8割奪取センター数学」(天満先生)と「京大阪大理系数学」(笹谷先生)を受講していました。天満先生はよく生徒に「落ちるぞ!」と檄を飛ばしていましたが、話が面白くて愛のある先生だと思います。笹谷先生はポイントがとても分かりやすく、非常に役に立ちました。

学校の授業では数IA~数IIICの復習をしていました。4月頃から天満先生の言われたとおりに、『マッスマス』と『青チャート』を使って数IAと数IIBを復習しました。ゴールデンウィークぐらいまでに終わらせたと思います。9月ぐらいまでは授業を受けているだけで、特に意識的に入試対策をしていたわけではありません。復習は毎回しました。

9月か10月頃に学校の復習授業が終了したので、さまざまな大学の2011年の過去問を解き始めました。学校の先生が選んだ問題を毎日1時間に3問ずつぐらい解きました。これは入試1週間前まで続けました。11月からセンターの過去問を追試も含めて5年分解きました。スピードと計算力、自信をつけるためにすべて2周しました。

センター後に初めて滋賀医科大の過去問を解き始め、同時に「京大阪大理系数学」のテキストの極限と微積をやり直しました。1週間に2ヵ年ずつ、時間を区切ってテスト形式でやりました。傾向や特徴は、微積、極限からの出題が多く、今年は「証明せよ」から「説明せよ」という聞き方にかわった問題が出ました。本番では計算ミスしてしまったのが悔やまれます。

役に立った数学の参考書・問題集

◆研伸館の「京大阪大理系数学」のテキスト

微積分の難問(私にとっては)が扱われており、それぞれに解法のPointがまとめられていたから。

◆『2012 大学入試攻略 数学問題集』(河合出版)

解説が詳しかったから。センター後から微積と極限のページを見開き1ページずつやっていました。

国語の学習法

二次試験に国語がなかったので、記述の勉強はほとんどしていませんでした。センター対策は『2012年 センター試験過去問レビュー 国語』(河合出版)をすべてやりきり、他塾のマーク模試をできるだけたくさん(どれくらいやったか忘れました)やっていました。2011年だけはセンター1週間前まで残していました。国語は苦手な教科だったので、『センター試験裏技大全』(洋泉社)に手を出しましたが、今年のセンターには通用しませんでた。古典単語は『ゴロ565』を使って、夏休みに筋トレしながら覚えました。

役に立った国語の参考書・問題集

◆『ゴロ565』(アルス工房)

楽しく古典単語が覚えられて、飽きませんでした。A→B→Cの順番に覚えていきました。

理科の学習法

化学

高1と高2のときは、高校の授業をしっかり聞いて、定期テスト前に問題集を解くぐらいしか勉強していませんでした。

高3のときは、研伸館で岡内先生の「京大阪大化学」を受講しました。岡内先生はとても熱く面白かったので、楽しく化学を学習することができました。特に、夏期講習の「京大阪大化学 有機化学特講」の授業は、一から有機化学の解き方を伝授してくださったので、一気に有機化学の点数が上がりました。また、夏休み中に『有機化学 獅子奮迅』(研伸館)と『粉骨砕身 無機化学』(研伸館)を1日2問~3問のペースでやって、両方とも夏休みの終わりごろに終わらせました。『粉骨砕身 無機化学』は分からなかった問題の解説や関連事項をノートにまとめていました。これのおかげでセンター無機化学の暗記が楽になったと思います。

11月に入ってから、センターの過去問を6年分解きました。センター後から、滋賀医科大の過去問を解き始めました。『化学I・IIの新研究』(三省堂)を使って、間違えたところやそれに関連した事項を確認していました。滋賀医科大の化学は基本に忠実な問題が比較的多いので、そこをミスしないことが大事だと思います。問題作成される先生によって傾向ががらっと変わり、数年続いた穴埋めがぱったり無くなったりしますが、何年分も問題を見ておくと同じようなテーマがかぶるので、対策しやすいと思います。

生物

小さい時から生物が好きだったので生物は余裕だと思い、高校の授業はほとんど聞いていませんでした。そのせいで定期テスト前に焦って詰め込むハメに陥っていました。

高3のとき、夏休みに研伸館の「京大阪大生物」のテキストの最初のページを利用して、生物Iを総復習しました。具体的には、まとめノートをつくり、時間があるときに見直しをしていました。9月から10月の終わりまでには同様のことを生物Ⅱでもしました。また、学校で京大実戦・オープンや阪大実戦・オープンの過去問をやり、家で『生物I・II重要問題集』(数研出版)をA問題だけやっていました。間違えたところは関連事項を含めノートにまとめていました。期間は9月から二次試験1週間前までです。

11月頃からセンターの過去問を5年分ぐらいやりました。間違えたところは関連事項も含めノートを作ってまとめていました。センター試験後から滋賀医科大の過去問を解き始めました。またこの頃から、生物Ⅰ・Ⅱの頻出論述問題(学校配布)を100題ぐらいやり始めました。傾向として生態系や植物に関する問題はここ7年出ていなかったので、この範囲はほとんど勉強をしていませんでした(それまではもちろん必死で勉強していましたよ)。過去問をほとんど解き終えてから、まだ本番までに2週間ぐらいあったので、学校の先生に生物図録をみてもらい、出そうな事項を山勘で挙げてもらい、それらを全部ノートにまとめました。本番では、その山勘が見事に当たった問題(脳の部位や脳死についてなど)が複数出ていたので、驚きました。

理科二科目を解く順番と時間配分

化学からやって、生物を後回しにしていました。生物の方が論述の量が多く、夢中になって考え時間が足りなくなってしまうときが模試であったからです。時間配分は半分ずつです。

役に立った理科の参考書・問題集

◆研伸館の「京大阪大生物」のテキスト

基本事項の問題から難問まで収録されていたから。また、最初のページのまとめも非常に役に立ちました。

◆『日本一詳しい大学入試完全網羅生物I・IIのすべて』(中経出版)

今年が初版だったので誤植もありましたが、教科書に載っていないような発展的な内容も含まれていたので、とても参考になりました。

社会の学習法

センター地理

高1と高2のときは学校の授業を聞いているだけでした。

高3のとき、学校の授業だけではなかなか模試の点数が上がらなかったので、夏休みに友人に薦められた『はじめからわかる地理B』を購入して1日かけて系統地理を読みました。すると、60点台から70点台になりました。また別の日に地誌を読むと70点台から80点台になりました。しかし、今年のセンターは少し傾向が変わったようで60点台に逆戻りしてしまいました。本番ではマーク模試の問題と類似した問題も出ていたと思うので、模試の復習はしっかりしておくべきだと思います。

役に立った社会の参考書・問題集

◆『はじめからわかる地理B』(学研出版)

本当にはじめから分かった。

科目別学力自己評価

科目別学力自己評価

センター試験から二次試験までの各科目の勉強の比重

センター試験から二次試験までの各科目の勉強の比重

センター対策の方法

過去問は何年分解きましたか?

数学5年分、英語3年分、国語21年分、生物5年分、化学6年分です。

過去問以外を使った対策はしましたか?

河合・駿台の実践問題集をやりました。

いつごろからセンター対策に本腰を入れましたか?

11月です。

センター対策について、後輩へのアドバイス!

医学部、特に滋賀医科大はセンターと二次の得点比率が五分五分なので、センターをあなどらないようにすることです。センターで高得点を取る(私はあまり良い点ではありませんでしたが…)とかなり楽に合格できるはず。

滋賀医科大 現役合格への秘訣!

受験勉強を始める前に文化祭や部活、遊びなど高校でできることをすべてやりきれたと言えるように毎日を送ったことです!このおかげで、気持ち良く勉強に集中することができました。あと、気力と体力を最後まで維持できるように、規則正しい生活を送ったことです。

二次試験の受験会場の雰囲気や面接待機場の雰囲気

会話もなく静寂で、みんなピリピリしていました。試験までの時間に、他の受験生は参考書やノートを見返していました。

面接待機場は筆記試験の会場と同じでした。面接官に呼ばれるまでの間、緊張のためかトイレに行く人が多かったです。

入試面接の状況(滋賀医科大学 医学部医学科)

◆面接の方法

グループ面接  面接官3人VS受験者6人

◆面接時間

約30分

◆面接会場の略図

面接会場の略図

受験番号順に6人ずつグループとなって、面接時間の20分前から試験教室の前に整列して面接室まで誘導されます。面接室の前に机があり、荷物を全て置くように指示されます。面接室には試験官が3人いて、主に1人の教授だけが司会をしていました。

面接方式は、グループ面接です。挙手制で、手を上げると司会の教授が当ててくれます。議題は『少子高齢化』についてでした。私のグループは1つだけしかテーマが与えられませんでしたが、他のグループでは原発についてどう思うかなども聞かれたそうです。

まず、司会の教授が少子高齢化に関するキーワードを挙げていきました。国民皆保険、労働者、医療費、年金…などなど。あまり覚えていません。

私のグループは、社会人4人現役2人でした。社会人4人のうち1人(女性)は、緊張しすぎて何を言っているのか分かりませんでした。最終的に高齢者が病院に来るのは問題だ、ということになっていたようです。別の1人(40代後半ぐらいの男性)は、面接官のキーワードにつられすぎて、話の流れから離れたことをダラダラとしゃべりつづけていました。その人は、面接時間30分のうち少なくとも10分以上、しゃべっていました。

私を含めたあとの4人は無難なことだけを言っていたと思います。社会人の1人(男性)が非常にまともなことをおっしゃっていたので、私はその人の意見を補足するような形で合計2回だけしかしゃべりませんでした。というのも、先ほどの2人によって議論自体が意味不明なものになっていたので、これ以上下手に口をはさんだら、巻き添えを食らうと判断したからです。なのでそのあとは、しゃべっている人の話を真剣に聞いているように振舞うしかできませんでした。

司会の教授は、初めは笑顔だったのですが、先ほどの40代男性が意味不明な話を延々と話し始めると、表情を曇らせ、メガネをはずしたり頭を抱えたりしていました。呆れている様子でした。

議論が意味不明になる前、つまり議論の最初の方に自分の意見を言ってしまうのが、得策だと思います。私のグループのように意味不明な議論にならなければ、そのあとも積極的に発言していくべきです。そうでなければ、突破口を見つけるまで、他の人の意見をしっかり聞き、理解しようとしている姿勢を見せるだけで十分なのではないかな。

プロフィール

◆血液型

A型

◆好きな色

エメラルドグリーン

◆好きなアーティスト・歌

EXILE

◆好きな番組

「めちゃめちゃイケてる」

◆お気に入りスポット

堀川高校

◆好きな作家・本

『ハリーポッター』

◆好きな(オススメ)飲食物

混ぜご飯、チャーハン

◆高校時代はまってしまったこと

バスケットボール

◆本気で勉強し始めたきっかけは?

周りが本気になってきたから。

◆受験前のリラックス方法

自分の見える、触れるものを10個見つけて、さわりまくる。

◆あなたにとって受験とは

青春。

◆受験勉強で一番辛かった時期

試験後から合格発表までの日々。落ちる夢を見たから。

◆受験勉強以外で頑張ったこと、取得した資格など

挨拶。

◆高校3年生のときの一番の思い出

文化祭でのダンスパフォーマンス。

◆親や親戚に医師はいますか?

いません。

◆医療系のドラマなどは見ましたか?

「コード・ブルー」、「孤高のメス」、「JIN-仁-」

◆最近、気になった医療系のニュースは?

iPS細胞の応用。

◆最近、気になった医療系以外のニュースは?

大阪維新の会の大躍進。

◆部活動はしていましたか?(引退時期は?)

テニス部に入っていました。高2の10月頃に引退。

◆ボランティア活動はしましたか?

していません。

◆医師を志したきっかけは?

ドラマや医療系のテレビ番組を見て医学に興味を持ったこと。

◆医師として20年後の将来像は?

人々を笑顔にしている人になっている。

◆興味のある診療科は?

内科と精神科。

◆医師として大切なことを三つ

気力・体力・努力

◆今までで一番辛かったこと

3月11日に母親が入院したこと。

◆面接対策はどのようにしましたか?

学校で3回グループ面接の練習をした。

◆本番の面接直前はどんな心境でしたか?

全然緊張しなかった。一緒に面接を受けている人達が極度に緊張していたので。