大阪市立大学 医学部医学科 2008年現役合格

Y.Y.さん

Y.Y.さん

出身高校
大阪府立北野高校
進学大学
大阪市立大学 医学部医学科

Q1. 大学の講義について教えてください。

医学部の時間割は、基本的に毎日変わります。ので、以下は1年間通じて勉強してきた授業を時系列に沿って列挙していきます。

大学の時間割
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1限 遺伝 運動器 脳神経
2限 発生 血液 呼吸
3限 細胞 循環 内分泌・代謝
4限 組織 医学史 感覚皮膚
5限 生化学 神経解剖 腎泌尿器
―――
1限 免疫 Collage English ―――
2限 消化器 コミュニケーション論 ―――
3限 生殖 ●分子系実習 ―――
4限 発達老化 ●マクロ実習 ―――
5限 医学情報学 ●脳神経実習 ―――

月曜日の過ごし方:授業→楽器のレッスンに

火曜日の過ごし方:授業→クラブ活動

水曜日の過ごし方:授業→研伸館でのお仕事(個別指導)

木曜日の過ごし方:授業→クラブ活動

金曜日の過ごし方:授業→研伸館でのお仕事(個別指導)

講座PickUp!

運動器   担当: 安部先生

とにかく実習に強烈な印象を持っています。授業自体は、人体の運動器、つまり、骨、関節、筋肉、および人体の構造や結合の仕方、動きなどについて、順を追って勉強していく形になるのですが、実習では、「実際の骨」(むろん作り物ではありません)を用いて、すみからすみまでスケッチをするのです。一見すると、骨の形はいたって単純に見えるのですが、その骨が位置する場所によって、あるいはどんな筋肉の腱が付いているのかによって、さまざまなくぼみや隆起、切れ込みなどが存在していることが分かるのです。理解するまでの行程もさることながら、更にスケッチするとなるとすわ一大事!特に頭蓋骨のスケッチでは、丸一日かけて全てやりきった記憶があります…(9時に実習が始まり、確か私は19時に終わりました。友人の中には21時を回った人もいるとかいないとか。)

肉眼解剖(マクロ)実習   担当: 1解剖、2解剖教室の各教員

医学部、実習と言って、おそらく最初に思いつくものといえば、献体解剖であると思います。大阪市大では、2回生の後期(9月初旬)からこの実習が始まります。2回生は毎日午後がこのマクロ実習になっていきます。その期間は12月中旬までと、非常に長丁場となります。午後だけ、となると意外と楽そうに思えますが、実際のところ、午後2時間分の授業コマでは実習はなかなか終わらず、丁寧にやればやるほど時間がどんどん遅くなっていきます。しかし、後にも先にもこの実習はたった1回しか出来るものではなく、今まで本やプリントでしか見てこなかった、人体構造を、実際に自らの手で、自らの目で確認していく、体験してく過程はどのような勉強にも代えがたい非常に刺激的で貴重な時間でした。そう思えば思うほど実習に熱が入り、体こそヘトヘトになりながらも、とてもたくさんのことを学ぶことができました。詳しい内容はなかなか書きづらいのですが、医師になる者として、やはり通らなくてはならない、大切な時間であったと思います。改めて献体された方々に感謝の意を述べたく存じます。

Q2. 思い出の単位について

医学部のテストは非常に不定期にあり、一応の法則としては、「各コース(遺伝やら血液やら)が全て終わったその2週間後に試験」となっていますが、その法則にのっとっているものの方が少ないと感じるぐらいに偏りがありました。その最たるものとしては、冬休み明け(つまり年始)からある試験3連打でした…。免疫、消化器、生殖、の3本立てなのですが、どの単元も範囲が広い広い!特に免疫学は、量もさることながらその内容の難解さに、何回テキストを読み返してもわからないでもどかしい思いをしたものでした。さらに私的なことながら、私の場合、バイトの冬期講習がみっちりと詰まっており、ついでに風邪に正月ボケも相まって非常に不利なコンディションで試験に臨むことに…。

結局、初日の免疫をギリギリのところで乗り切り、二日目の消化器は(個人的にはアウトラインでしたが)流す程度にとどまり、生殖で何故か持ち直す、といった悲惨な結果に…。長期休みの勉強プランをなかなか立てにくいのは大学になっても一緒のようですね(苦笑)。

Q3. 身の周りにいるすごい人物を教えてください。

クラブの先輩なのですが、研修医をされていながら、とある楽器のソロコンテストに出場され、西日本でベスト3に入賞されるという快挙をなしとげたお方がいらっしゃいます。我らがクラブの誇る、私の憧れの先輩です!

Q4. 学食の好きなメニュー上位3つ

1位:『竹輪磯辺揚げ』~練り物が好き、かつ磯辺揚げがたまらなく好き

2位:『ささみチーズフライ』~レンコンのシャキシャキ感と肉との相性がステキです

3位:『巣篭もり卵』~大根おろしが好きなのです

…と列挙したものの、うちの学食は値段が高め&品揃えが少ないという悪条件が見事に揃っているため、なっかなかオススメしがたいものがありますね…。以前某大学の学食へ行った時、サラダバーなる健康的かつ個々人の嗜好も満たしてくれる素晴らしいメニューを見て以来、わが校の学食のレパートリーのなさに愕然と…。

Q5. 今の大学に入って一番良かったと感じることは何ですか?

・人脈が本当に広がったな、と感じるところ。

・世界の広さと、世間のせまさ、自分の了見の狭量さと己の考え方の未熟さを、あらゆる面で、あらゆる点で感じることが出来たこと。

・自分の身の丈にあった生活環境であると感じるところ。

ベスト1×3つになりました。

Q6. これからあなたの歩んでいく道はどのようなものになっていきそうですか?また、周りの友達の進路はどういった方面が多いですか?

果てしなく遠く、果てしなく激動に満ち、そしてどこまでも続く道。

日々変わる条件に柔軟に対応し、自分も変わっていかなくてはならない、しかし、どこか大切な「変わらない」何かも常に持っていなくてはならない、研鑽と回顧を繰り返す道、かな、と。抽象的すぎるかもしれませんが(苦笑)。

Q7. 大学生活で打ち込んでいることを教えてください。

クラブに本当に打ち込んでいます!音楽がしたくて大学から始めたのですが、個人発表も楽しいですし、合奏をみんなでやり、バラバラの個人の集まりなのに、たった1つの曲を作り上げるために一体となっていく感覚は、掛け替えのないたまらない魅力を秘めています。

またこれを通じて、今までが比べ物にならないくらい人脈が広がりました。同期も先輩も後輩も、他大学の人もぐんっと年上の方も、みんながまるで仲間、兄弟のようにつながり合えているな、と感じます。

Q8. 自分の大学を目指している高校生へのメッセージをお願いします。

「大阪市」という地域に根差した、非常に個性あふれる大学です。いいところもわるいところも含めて、大阪が好きや、という皆様、特に医学部を志す皆様、決してくじけることなく、強い自分を持っていきましょう。いつでも決して折れることのない、何か強いものを己の中に持ってさえいれば、行き先に迷っても、きっと元の道に、あわよくばもっと先の道に戻れるでしょう。 共に同じキャンパスで勉強しましょう。そしてともに音楽していければ、と淡い期待をしています。