京都大学 法学部 2009年現役合格
K.N.さん
- 出身高校
- 神戸女学院高校
- 進学大学
- 京都大学 法学部
Q1. 大学の講義について教えてください。
<2年次(前期)の時間割>
大学の時間割 | |||
---|---|---|---|
――― | 月 | 火 | 水 |
1限 | 民法第一部 (総則・親族) |
――― | 英語IIA |
2限 | 行政学 | 憲法第一部 (総論・統治機構) |
行政学 |
3限 | ――― | ――― | 法学政治学英語A |
4限 | ――― | 日本法制史 | ――― |
5限 | ――― | ――― | 刑事手続法入門 |
6限 | ――― | ――― | ――― |
――― | 木 | 金 | 土 |
1限 | ――― | 民法第一部 (総則・親族) |
――― |
2限 | 憲法第一部 (総論・統治機構) |
――― | ――― |
3限 | フランス語IIA | ――― | ――― |
4限 | フランス語IIA (実習) |
日本法制史 | ――― |
5限 | ――― | ――― | ――― |
6限 | ――― | ――― | ――― |
月曜日の過ごし方:授業後はまとまった時間が取れたので、普段友達と遊んだりして、試験前は図書館にひきこもり。
火曜日の過ごし方:授業が終わったらバイトに直行。
水曜日の過ごし方:5限は出ずにバイト直行。
木曜日の過ごし方:授業が終わったらバイトに直行。
金曜日の過ごし方:昼に時間が取れるので、普段は学食だが金曜は外でご飯。授業後は実家に帰ったりもしていました。
講座PickUp!
日本法制史 担当: 伊藤孝夫先生
いわゆる高校日本史の発展編みたいなものです。特に明治期~昭和期の法制史を扱っていました。憲法史などは意外と面白く、誰がどういう意図で条文化しようとしたかとか、結局条文には載らなかった廃案とか、細かすぎる情報も教えてくださり、純粋に興味をそそられるような授業でした。先生も本当に日本史が大好きなんだろうなーと思わせる様子で、レジュメもわかりやすく、日本史好きにはオアシスのような専門の授業だと思います。高校時代は世界史選択だった友人を引きこんで取った授業でしたが、その子にテストで負けたのが唯一悔しいです。
21世紀の企業の挑戦 担当: 各企業担当者の方
1回生のときに取っていました。一般教養科目です。授業というよりかは講演会です。富士通(クラウドの話)、JR西日本(ICOCA開発の話),J:COM(CATVの話)など、名立たる企業の偉い方の講演を聞き、そのお話の内容・どういうところが挑戦か・どうしたらより良いものになるかという提言などをまとめて提出するというものでした。なかなか簡単に聞けるようなものではないので貴重な経験になりました。
フランス語 担当: 平塚徹先生
ウィキペディアのフランス語版などから読解の教材を生徒が好きに選んでいいという画期的な授業(グループ作業)で、各々予習してきてグループみんなで議論し、データを提出して添削、手直しして次の文章に進むというものです。学期末には作業していく中で自分では気付けなかった文法事項などについて勉強になった点をレポートにまとめ、提出します。このような授業形態は割と珍しいのではないかと思います。前後期とも取っていました。前期のグループでは不思議な人が多かったので、その人たちが「冷蔵庫」「洗濯機」などの「なぜそんなテーマ!?」と思うようなものを選んでいました。なんでもありの授業です。しかし、文法に気をつけながら読む癖がついたし、気付かなかったものに関して、レポートのために問題意識を持たざるを得なかったので、とても役に立つ授業でした。
Q2. 思い出の単位について
◆民法第一部
大学に入って初めて本気で試験対策に取り組みました。1回生のうちはほとんどが一般教養で、テストを受けたらとりあえずは合格とか、レポートを出したら終了、みたいなものばっかりだったため、いきなりガチになって苦しみました。一日中図書館にこもっていたいけど、バイトがなぜか大量に入ったりでなかなか思い通りに勉強が進まず、かなり焦ったのを覚えています。
京大は基本的に単位が降ってくるといいますが、それは一般教養の話で、もちろん人にもよりますが法学部では2カ月前から試験対策を始めないと間に合わないと言われています。しかも、普通なら60点以上が可となり合格なのですが、法学部の専門は60点台では不可とされる不条理な世界です。さらに、基本週2の授業がほとんどで、ひとつ試験に失敗すると4単位が消える・キャップ制(履修可能単位数に上限がある制度)などのさまざまな悪条件に悩まされています。この科目ではなんとか単位を取ることができました。
Q3. 身の周りにいるすごい人物を教えてください。
行動力がある人が多いように思います。まわりでは留学したり、休学して旅に行ったり、議員さんの選挙活動の手伝いに行ったり・・・。いろいろ興味はあっても現実問題なかなか実行に移せないチキンな私は大学生活を無駄にしているんじゃないかと思ってしまうくらいです。
Q4. 学食の好きなメニュー上位3つ
1位:『鍋焼きうどん』~だしが最高においしい。具もたっぷり。ただしエビ天はほぼ衣のみ。昼限定、待ち時間は学食には珍しく3~4分も。
2位:『かつ丼』~その場で卵でとじてくれる。そのかわり待ち時間はかかる。
3位:『豚塩カルビ丼』~ごま油感がよい。
全体的に男くさいものばっかりです。なんででしょう・・・。
Q5. 今の大学に入って一番良かったと感じることは何ですか?
京都の寺社仏閣、史跡や観光地を気軽に巡ることができること。自転車があれば嵐山から東寺まで幅広く巡ることができます。日本史好きにはたまらん。大学自体で言うならば、やはりまわりがみなレベルが高く、政治や経済について友達と議論できる環境があると思います。
Q6. これからあなたの歩んでいく道はどのようなものになっていきそうですか?また、周りの友達の進路はどういった方面が多いですか?
正直わかりません。もともと法曹を目指していたわけではありませんが、法曹を目指すのもありかもと思い始めています。そんな生半可な気持ちで挑戦できる世界ではないとも思いますが・・・。周りは、法科大学院進学・官僚・民間企業がほとんどだと思います。
Q7. 大学生活で打ち込んでいることを教えてください。
アルバイトです。プライベートスクールで働いています。研伸館でお世話になったので何かお返しできないか、と綺麗事か!と突っ込まれそうな理由で働き始めました。そうはいっても最初は気軽な気持ちでやっていたのですが、生徒の成績をどうしてもあげたい、志望大学に受かってほしいという思いがだんだん強くなり、今ではとても愛着をもって仕事をしています。先輩・同期・後輩にも恵まれ、お互い刺激し合っていい教室になっていると思います。今年度からリーダーにもなり一層責任が大きくなるのですが、どうにか勉強と両立しながらこなしていけたらなと思っています。
Q8. 自分の大学を目指している高校生へのメッセージをお願いします。
自分のやりたいことを今のうちに探してみてください。何もなかったら後悔します。今の私です。合格が最終地点になってしまいます。ほかの学部に関してはわかりませんが、京大に入ると、なんらかの意志がない状態では道が広がるようでいて、実は狭まります。変なプライドが邪魔をするからです。そんなものに負けないためには強い意志をもって入学するべきです。そしてそのためには新聞やニュースで社会のことを知っておく必要があります。
偉そうに言える立場ではありませんが、経験談ですので参考にしてみてください。受験、おそらくつらいこともあるでしょうが、頑張って乗り越えてきてください。