一橋大学 経済学部 2009年現役合格

T.I.さん

T.I.さん

出身高校
甲陽学院高校
進学大学
一橋大学 経済学部

Q1. 大学の講義について教えてください。

  <3年次の時間割>

大学の時間割
―――
1限 ――― ――― ―――
2限 国際経済学 中級ミクロ経済学 国際経済学
3限 金融工学 中級計量経済学 ―――
4限 ゼミ(国際経済学) 社会実践論 ―――
5限 ゼミ ――― ―――
6限 ――― ――― ―――
―――
1限 ――― ――― ―――
2限 Selected topics
in China
中級ミクロ経済学 ―――
3限 フランス語上級 基礎金融数理 ―――
4限 Innovation
(America and Japan)
――― ―――
5限 金融フロンティア論 ――― ―――
6限 ――― ――― ―――

月曜日の過ごし方:ゼミ一色。本来1コマ(90分)であるはずのゼミが4時間くらいに及びます。

火曜日の過ごし方:放課後は、進学塾での集団授業の講師のアルバイト

水曜日の過ごし方:授業が一つしかなく、午後はサークルです。野球サークルの試合があり、ピッチャー4番でフル出場。もちろん飲み会もありますよ♪

木曜日の過ごし方:授業を多めに入れていて、放課後は進学塾でのアルバイトです。

金曜日の過ごし方:授業は少なめで、午後はサークル活動 基本的に金曜日の夜は徹マン(徹夜で麻雀)の流れが多いですね。

講座PickUp!

社会実践論     担当: OB.OG

各界の第一線で働く大学のOBやOGが、職業経験に裏打ちされた人生哲学や職業意識を伝授し、産業の現状を講義して下さり、これから専攻する専門分野への勉学意欲を鼓舞していただけます。所属する業界がグローバルな市場経済社会においてどのような方向に進もうとしているのか、また、「若者はその産業界で何を期待されているのか」を中心に講義されています。

各講師は、学生の将来の職業選択を軸に、「学生時代に何をしたか」、「社会に出てどういう転機があったのか」等自らの体験を交えて講義されており、非常にエキサイティングです。

金融フロンティア論   担当: みずほ証券

みずほ証券のOBによる寄付講座であり、金融ビジネスの最前線で働くみずほフィナンシャルグループの役職員が講師となり、オムニバス形式により、「金融機関への役割期待の変化と新たなビジネスモデル構築に向けた最先端の取り組みを多面的に紹介し、日本の金融の今後の方向性を展望する」というのを主眼に置いており、教科書で登場する金融理論が、現実の問題ではどの程度合致し、またどの程度乖離が表れているかというのを、理路整然と講義されます。「さすがプロだな」と感じましたね。

金融工学   担当: 石村 直之先生

デリバティブの開発にはじまる金融技術の劇的な発展、そして金融業務の自由化と国際化やBIS規制などの新たな制度について学びました。これらの制度の導入は、資産運用やリスク管理さらに資金調達にわたる金融のあり方全体を大きく変えつつありますので、これらの理論を学ぶことは有益でしょう。講義には、数学(線形代数・微分積分、もちろん数IIICなんて比じゃないですよ)もバリバリ使用し、欧米では当たり前のことですが、経済学は理系の学問だなと強く感じる授業です。

Q2. 思い出の単位について

Academic and professional Presentation という英語で自分のリサーチメントをプレゼンする授業がありました。学生10名の中8名が院生で、そのうち6名が留学生でしたが、non-nativeなのに英語はもちろん流暢で、研究内容も濃く驚愕でした。3回各自が一人20分の枠でプレゼンする機会が与えられるのですが、学部生と思って負けたくないという私の強い負けず嫌いな精神から、必死に英語の文献を当たり、まとめ上げた結果、教授からは最高の評価をいただきました。普段塾の講師をしていることもあり、人前で話すのには慣れていますが、英語で自分を表現し、質疑応答にも対応するという環境は今までになく鍛えられました。

Q3. 身の周りにいるすごい人物を教えてください。

ビールのジョッキなら2秒、日本酒2合なら3秒、ワインのデキャンタなら4秒で飲み干す、一橋ビール部に所属するあだ名が「飲み」という酒豪の先輩がいます。

他には、ソフトバンクの孫社長の後継者を公募するという企画で最終の第5次試験までクリアし、ソフトバンクから支援を受け起業を試みてる同級生がいます。

Q4. 学食の好きなメニュー上位3つ

1位:『かけうどん』~とにかく生協の味がnot goodなので最小限にしか人の手が加わらないこれがベスト。

2位:『カレー』~値段の割にボリュームあり

3位:『さんまの塩焼き』~一人暮らしでは、調理のしにくく普段食べない焼き魚が恋しくなります。

Q5. 今の大学に入って一番良かったと感じることは何ですか?

とにかく少人数がいいです。1学年1000人弱で、高校のマンモス高校と呼ばれる規模でしょうか・・・一つの授業の定員も少なく教授との距離が近いのもいいです。あと、学校に行けば誰かと会えるという安心感がありますね。他には海外留学制度が充実しており、私は大学の交換留学の制度を利用してこの夏よりUCLAに1年間行くことになったのですが、学内の選抜試験をクリアすると、返還不要の奨学金(月々の生活費10万円×12か月+往復航空券=150万)ほど頂けるなど、強いサポートがあります。

Q6. これからあなたの歩んでいく道はどのようなものになっていきそうですか?また、周りの友達の進路はどういった方面が多いですか?

外務省に勤務したいと考えています。今年の夏の留学から帰ってくると、4年生の7月ごろになるのですが、そのあとは翌年春の国家Ⅰ種試験を経て外務省への勤務を希望しています。私の周囲で目立つ友達としては、ダブルスクールをしてロースクールへの進学を目指していたり、公認会計士を目指していたりする人もいますが、元来商科学校の校風ゆえか、大多数は商社・銀行への就職が多数だと思われます。

Q7. 大学生活で打ち込んでいることを教えてください。

打ち込んでるというほどではないですが、(1)野球サークルへのコミット (2)進学塾でのアルバイトが私生活のメインを占めています。

(1)野球サークルは週に3回活動しており、私はダイエットも兼ねけっこう精力的に活動しています。対外試合は他大学の野球サークルと試合するのですが、高校球児でならした豪快なスイングで相手ピッチャーの球を弾き返すのは何とも快感です。飲み会は月に2回程度あり、下級生のころは毎度意識がふらつくまで酩酊した、というかさせられたものです(笑)。サークルのメンバーは8割方麻雀を興じ、だいたい週に1回くらいは徹マンといって、近くの雀荘で徹夜で麻雀を10時間くらい打ち続けて盛り上がります。平日の朝まで打ったりできるのは学生ならではの特権ですね。

(2)進学塾でのアルバイトでは今年の春、2年間付き合った14名の中学生の生徒の高校受験を担当しました。私の担当教科は数学だったのですが、勉強する気はあるのに数学の点数が上がらない生徒を何とか平均点くらいの点数を取らせるのに苦心しました。ノートの取り方、復習の仕方などから(正しいやりかただったのかはわかりませんが)、いちから教え込んだのが正解でしたね。最初は自給高いから始めようくらいの心意気で始めたのですが、やってみると面白く、やればやるほど自分の未熟さがわかり勉強させられます。2年たってようやく分かったのですが、小学生・中学生の場合は単元的な知識が抜けているというよりは、そもそもの勉強習慣・学習姿勢が身についてないから成績が伸びないことが大半であるということに気づきました。何回も何回も口を酸っぱくして、「復習はな、家帰ってテレビ見る時間あるんやったら、その日のうちにノート見ながらもう一回自分一人で解けるかやってみろ」などと言います。他人の我流を変えさせるのは大変ですが徐々に成績が上がってくるということを聞いてくれるようになります。嬉しかった経験としては、今年担当した受験生で偏差値50くらいの平凡な生徒を難関といわれる早大の付属校に合格させ、生徒と保護者に感謝されたことです。塾講師のアルバイトは雑務が多く、特に受験生の担当の場合は、個人面談の資料などを個別に用意する必要があったり、受験生のメンタルケアであったりとなにかと授業以外に(もちろん無給の)時間がかかるものですが、最後に合格して笑ってもらえると苦労が報われました。

Q8. 自分の大学を目指している高校生へのメッセージをお願いします。

関西で知名度がないのが残念ですが、財界・実業界には数多くの著名人を輩出している大学です。偏差値も京大くらいはありますから、それなりの勉強の努力が必要とされます。ですが入学するとその努力に見合った対価を享受することができるのを保証します。大学に入ると「偏差値」や「順位」といった、高校生までの矮小なモジュールは重要視されません。「自分は何を大学でやりたいのか」を各自自問し模索するわけでありますが、そのような模索をするには本学はうってつけの環境があります。学生数が少ないことから、ゼミでは学界をリードする教授と10人程度の少人数で接することができますし、国内でも最大規模の蔵書数を誇る素晴らしい図書館が備わっているのも魅力です。

また勉学のみならず、スポーツなどの課外活動に関しては、体育会に所属する割合が高いのが本学の特徴です。全校生徒の3-4割の学生が体育会に所属し、自分の打ちこむものを見つけています。

それに加えて、大学の所在する、国立(くにたち)という場所は都内でも有数の文教地区であり、阪神間でいえば岡本のようなところでしょうか。春は桜並木に彩られる景観もあり、ずっと住みたくなるような街であります。東京都内のアクセスが良いのに加えて、都心の喧騒から離れているというのも本学の魅力の一つです。