京都大学 工学部 2010年現役合格

T.M.さん

T.M.さん

出身高校
六甲高校
進学大学
京都大学 工学部

Q1. 大学の講義について教えてください。

  <2年次(前期)の時間割>

大学の時間割
―――
1限 図学A ――― 建築生産I
(専門)
2限 景観デザイン論
(専門)
――― 建築環境工学I
(専門)
3限 ――― 英語IIA 力学続論
4限 ――― 微分積分学続論A ―――
5限 ――― ――― 建築設計論
(専門)
6限 ――― ――― ―――
―――
1限 確率論基礎 建築構造力学I
(専門)
―――
2限 熱力学 振動・波動論 ―――
3限 経済と数学A 設計演習I
(専門)
―――
4限 建築都市行政
(専門)
設計演習I
(専門)
―――
5限 ――― 設計演習I
(専門)
―――
6限 ――― ――― ―――

月曜日の過ごし方:授業→バイト

火曜日の過ごし方:授業→製図室

水曜日の過ごし方:授業

木曜日の過ごし方:授業→製図室

金曜日の過ごし方:授業→バイト

講座PickUp!

設計演習
担当: 高松伸教授、岸和郎教授、竹山聖准教授、平田晃久非常勤講師etc

建築学科志望の人はぜひ読んでください。専門の授業のメインであり、長い時間を要する授業です。2回生から本格的に設計を行っていくのですが、四半期に一つの課題が与えられます。それぞれ最初の週に各自の担当教授から課題が発表され、毎週の授業時間に行われる草案批評に向けて簡単な模型や図面を準備します。準備は製図室という部屋で行い、授業時間外も作業をしています。そして草案批評で教授からアドバイスをもらい、案をより良く具体的なものにしていきます。基本的にはこの繰り返しで、最終的に出来た作品(模型と図面)は学内に展示し、優秀賞をもらえた人は教授たちの前でプレゼンテーションを行います。2回生はほぼ全員が、3回生になると選択性になり約半数が、4回生は半期に一つの課題となり建築家になるための計画系研究室に大学院で進みたい人が主に履修します。4回生後期の作品は卒業設計と呼ばれ、締切前は下級生が徹夜で手伝い、京大建築学科内での最優秀賞を決めたり、大学卒業設計日本一決定戦に出すなどします。担当してくださる教授は今でも第一線で活躍されている建築家(上記の担当教授を検索してみてください!)で、草案批評中の建築に対する考え方や発想の仕方などの話はとてもためになります。また、課題の締切前日はほぼ全員が徹夜で作業するので、人数が少ないこともあってか、建築学科はすぐみんな仲良くなれます。

建築設計論   担当: 高松伸教授

担当教授が建築に関係する方を招いて話を聞く授業です。自分が履修した時は建築家の伊藤豊雄氏、藤本壮介氏、京都市副市長、国土交通省審議官などが来られました。毎年、来られる方や話の内容も変わるので、上回生もわざわざ授業に潜り込んで聞きに来ます。建築に関わっていく上で必要な知識や考え方などが学べます。担当教授自身が話をされることもあります。

建築構造力学   担当: 上谷宏二教授etc

自分が将来進もうと思っている構造系のメインとなる授業です。簡単に言うと、柱や梁といった部材にかかる力、曲がり方などについて学びます。京大は構造系が強いと聞いて自分はこの大学を選びました。朝早い時間帯の授業なので起きるのが大変ですが、なんとかほぼ毎回出席しています。

図面写真・模型写真

Q2. 思い出の単位について

一般教養の「確率論基礎」は難しすぎて周囲がみんなテストを放棄し、テストに出席だけしてほとんど白紙で提出したのですが、成績は「優」でした。後期にある続編的な授業の「数理統計」も味をしめて少しのテスト勉強だけで臨みましたが、成績は「不可」で単位が取れませんでした。「振動・波動論」はカンニングが見つかった人が同学科にいたせいか、建築学科の生徒の点数がやたらと低くて「不可」で単位が取れませんでした。

Q3. 身の周りにいるすごい人物を教えてください。

旅行先で詐欺にあい10万円くらいなくした同学科の人がいます。周囲は比較的みんな旅行が好きで海外一人旅をする人も珍しくないです。命あっただけマシだったと本人は言っていましたが、みなさんはそんなことはないように・・・。「賭けに勝つ裏技があるんだ」と言われてほいほい見知らぬ外人についてくとか・・・、半ば強制的に連れて行かれたとはいえ、とても京大生のとる行動とは思えません(笑)。

Q4. 学食の好きなメニュー上位3つ

1位:『チキンレバー煮』

2位:『海藻サラダ』

3位:『野菜の天ぷら』

ただの好みです。学食にはそんなに行かないしメインメニューはころころ変わるので、よく選ぶ小鉢やサイドメニューを挙げました。

Q5. 今の大学に入って一番良かったと感じることは何ですか?

単位にはさほど苦労しない大学なので、のびのびと生活できています。勉強以外の楽しみもたくさんあるので日々充実しています。

Q6. これからあなたの歩んでいく道はどのようなものになっていきそうですか?また、周りの友達の進路はどういった方面が多いですか?

建築学科の進路先としては主にデザインを手がける意匠・計画系、構造解析などを行う構造系、建築内の空気や音、光を調べる環境系、建築の歴史を調べる歴史系に分かれます。他も授業を受けていると楽しそうですが、自分は構造系に進み、高層ビルや一見不安定な建築の構造設計に携わる構造設計家になりたいです。

Q7. 大学生活で打ち込んでいることを教えてください。

サークルでは野球をしています。学期中は京大内の野球サークルで主に構成されているリーグで試合をしたり、リーグ外のチームや草野球チームとも試合をして、冬はスノボ合宿などにも行きます。アルバイトは研伸館西宮校でチューターとして働いています。バイト同士も仲良く、仕事ではありますが、もうひとつのサークルと思えるくらい楽しく働けています。

Q8. 自分の大学を目指している高校生へのメッセージをお願いします。

京大工学部建築学科は美大や芸大のようなことを授業でやっているので、大学内でも異色な学科です。もちろん自分も相当な勉強をしたと言い切れるくらい勉強して入学しましたが、受験が本格的になるまでは人間として色々な経験をして、感性なども磨いておいてほしいです。なので勉強が最優先なのは当然ですが、高校生活もしっかり満喫したうえで大学に進んでほしいです。