東京大学 文科III類 2010年現役合格
N. S.さん
- 出身高校
- 県立奈良高校
- 進学大学
- 東京大学 文科III類
Q1. 大学の講義について教えてください。
<2年次の時間割>
大学の時間割 | |||
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――― | 月 | 火 | 水 |
1限 | ――― | 科学哲学特論V | ――― |
2限 | 近代文学特殊講義 | ドイツ語二列(4) | ――― |
3限 | 比較文学概論 | ――― | 東洋倫理思想史概説(2) |
4限 | フランス文学史概説 | ――― | 美学芸術学特殊講義(2) |
5限 | ――― | ――― | 西洋倫理思想史概説(2) |
――― | 木 | 金 | 土 |
1限 | イスラム学概論(2) | ――― | ――― |
2限 | 倫理学演習(3) | 宗教学宗教史学特殊講義 | ――― |
3限 | ――― | 中国思想文化学概論(2) | ――― |
4限 | ――― | ――― | ――― |
5限 | ――― | ――― | ――― |
月曜日の過ごし方:勉強
火曜日の過ごし方:勉強
水曜日の過ごし方:サークルor勉強
木曜日の過ごし方:勉強
金曜日の過ごし方:勉強
(文学部在籍ながらロースクールを目指しているため、勉強は少し多めです。)
講座PickUp!
倫理学演習(3) 担当: 関根清三先生
この授業は、事前に配られる哲学のテクストを読解し、それについてディスカッションを行なうという文学部においては典型的な授業です。この授業を受けると、いかに自分の思考が稚拙であるか、またいかに自分の読解が浅いかということをいつも痛感させられ(この感覚は、研伸館の国語の授業を受けた時に味わうあの感覚に似ています。みなさんもわかりますね)、非常に良い勉強になります。
科学哲学 担当: 信原幸弘先生
この授業は、駒場キャンパスで冬学期に開講される一般教養科目(東大では「総合科目」などと呼ばれています)で、平たく言えば、「科学とは何か?」という問いを哲学的に付き詰めようとした哲学者、及びその思想について広く学ぶというものです。私は哲学者の展開するロジックの塊のような思考を辿るのが好きなので、この時間は毎週の楽しみの一つでもありました。
Q2. 思い出の単位について
東京大学には進学振り分け制度が存在し、前期教養課程時代になるべく良い点数を稼いでおく必要があるため、2年生の1学期に、点数が取りやすいということで評判だった文系生徒用の『数学I』を受講しました。授業内容としては非常に興味深く、楽しく受講することができましたが、毎週配られる演習問題の量が多く、しかも難しかったので、毎週4~5時間は復習に時間を費やさねばなりませんでした。毎週4~5時間も復習に時間を使い、期末試験前日は12時間勉強したにも関わらず、期末試験の難易度はかなりのもので全く思うようにはできませんでした。その日は「点数が取りやすいという評判は嘘だったのか」と落胆して帰宅したのですが、実際蓋を開けてみると『優』の文字が。大学の先生の成績の付け方というのは本当に謎だと感じた単位でした。
Q3. 身の周りにいるすごい人物を教えてください。
私は現在大学のマラソンサークルに所属しているのですが、ここで私はマラソンの神のような先輩に出会いました。その先輩も私と同様大学からマラソンを始められたのですが(現在院生)、名古屋城(愛知県)→兼六園(石川県)の、人外の猛者たちが集う250kmマラソンを4位(約120名中)という好成績で完走するなど、今や日本を代表する長距離ランナーになられています。
Q4. 学食の好きなメニュー上位3つ
1位:『パワー丼』
2位:『豚キムチ炒め』
3位:『おろし唐揚げ』
Q5. 今の大学に入って一番良かったと感じることは何ですか?
やはり非常に優秀な頭脳を持つ人々と出会えたことだと思います。私も普段から、友人と哲学や法律、数学などの多岐に渡る分野について議論を交えたりしますが、彼らの思考の深淵さ、知識の広範さにはいつも驚かされ、自分も頑張らなければ、といつも刺激を受けています。
Q6. これからあなたの歩んでいく道はどのようなものになっていきそうですか?また、周りの友達の進路はどういった方面が多いですか?
私は法曹を志すようになり、進学振り分けで文科III類から法学部への転部を目指していたのですが、成績が少し足らず叶いませんでした。法学部に入れなくても、ロースクールを卒業すれば新司法試験を受験することができるため、ロースクールを目指してダブルスクールをしながら法律を学んでいます。ロースクールを卒業して、もし新司法試験に合格できれば裁判官になりたいと考えています。
Q7. 大学生活で打ち込んでいることを教えてください。
現在打ち込んでいることは大きくマラソンとダブルスクールの二つです。前者に関しては、現在4月のフルマラソンに向けて少しずつ走りこみを続けています。後者については、ロースクール入試及び新司法試験に向けて、試験で必要とされる法律科目の学習に励んでいます。
Q8. 自分の大学を目指している高校生へのメッセージをお願いします。
東京大学を目指すみなさんも、それ以外の大学を目指すみなさんも、合格を勝ち取るまでは不安もあり、我慢もあり、苦しみもあり、数々の試練に揉まれることになると思います。一つひとつの試練は辛いものですが、是非その度に夢の大学生活を思い描いて乗り越えていってください。きっと実を結びます。受験勉強に関しては月並みなことしか言えませんが、何か特別なことをしようとするのではなく、とにかく基礎を大切にしてください。東京大学に限らず、大学入試問題というのは難問ばかりだと思われがちですが、基礎が盤石に出来上がっている人にとっては意外と簡単に解けてしまう問題も少なくありません。堅実に、コツコツと日々の積み重ねを大切にしてください。応援しています。