京都大学 文学部 2011年現役合格

A.M.さん

A.M.さん

出身高校
大教大附属天王寺高校
進学大学
京都大学 文学部

Q1. 大学の講義について教えてください。

  <2年次の時間割>

大学の時間割
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1限 ――― 教育心理学II 東洋史学(講義)
2限 イタリア語IIB 日本史学(講義) 教育課程論I
3限 英語IIB イタリア語IIB 博物館展示論
4限 ――― 文学部英語B 教育方法論
5限 博物館学II 国語科教育法I 日本史学(講読)
6限 ――― ――― ―――
―――
1限 特別活動の理論と実践 国文学(講義) ―――
2限 国語学(講義) ギリシア語(2時間コース) ―――
3限 国語学国文学(講読) ラテン語(2時間コース) ―――
4限 ――― 書道(演習) ―――
5限 日本史学(基礎演習) 教育相談 ―――
6限 ――― ――― ―――

月曜日の過ごし方:週による

火曜日の過ごし方:バイト

水曜日の過ごし方:週による

木曜日の過ごし方:週による

金曜日の過ごし方:バイト

講座PickUp!

日本史学(講読)   担当: 吉川真司先生

二回生の専門の授業です。伊賀国黒田荘の荘園文書を活字におこしたものを読みました。荘園文書は、日本人が書いたものですが、漢文です。通年の講座で、1人1回当たり、書き下し・訳・語句説明をします。難しかったですが、大学受験の漢文の知識が役に立ちました。

ヴェルギリウス『アエネーイス』を読む   担当: 高橋宏幸先生

一般教養科目です。世界史Bで出てきたヴェルギリウス作の『アエネーイス』。名前だけは受験勉強の中で覚えたけれど、内容は知らない…という人も多いはず。この授業では、日本語訳で『アエネーイス』を読みました。叙事詩なので形式的な決まり事などがあるのですが、1人で読んでいては分からなくても、先生が解説してくださいました。今年はこの名前の講座は開講されていませんでしたが、同じ先生がラテン文学に関する講座を担当していらっしゃったので、来年もラテン文学関係の講座があるかもしれません。

国語学国文学(講読)   担当: 中村健史先生

2回生の専門の授業です。『永福門院御自歌合』の和歌を扱いました。永福門院という人は、鎌倉時代、北朝の伏見天皇の中宮です。通年の講座で、一人一首和歌が当たり、発表をします。くずし字の読み方も習いました。この授業でいろいろな経験ができて、和装本を触らせてもらったり、『国歌大観』という和歌の辞書のようなものを使えるようになったり、古い注釈の存在を知ったり、勅撰集の名前をたくさん覚えられたりしました。

Q2. 思い出の単位について

一般教養科目のラテン語A。テストに出るのは練習問題の和訳で、持ち込みありだと聞くと、徹夜で8時間かけて、和訳の一覧表を作成しました。アルファベット順に並べて、練習問題の最初の単語を見れば、すぐに和訳をひけるようにしました。テスト本番、練習問題の語順が並べ替えられていました!(ラテン語はある程度語順が違っても意味は同じ)。焦りましたが、なんとか和訳を見つけることができ、優をもらいました。ラテン語には今年も再挑戦していますが、やはり覚えられません。専攻しているわけではなく、趣味でやっているだけなので、気長に来年も挑戦しようかなと考えています。

Q3. 身の周りにいるすごい人物を教えてください。

身の周りにいるわけではありませんが、すごそうな人はたくさん校内で見かけます。不思議な格好をしている人とか・・・。

Q4. 学食の好きなメニュー上位3つ

1位:和風カツ丼 おいしいけれど、一番混んでいるお昼の時間帯には販売されていないことが多いメニューです。

2位:パフェ 季節限定のパフェがよく出てきます。

3位:かき揚げうどん 安くて温かくておいしいです。

Q5. 今の大学に入って一番良かったと感じることは何ですか?

京大が古典籍をたくさん保有していることです。論文を読んでいて、「○○物語の京大本」などと書いてあるのを見ると、こんな貴重な本が京大にあるのかと嬉しくなります。古典籍以外でも、読みたいと思う本で、京大にないということは今まで一度もありませんでした。

また、京大文学部は、かなり自由に授業を選べるので、好きなことを学べるのが良いです。私は、日本史を専攻しながら国語の教職をとるための勉強をしています。イタリア語、ラテン語、ギリシア語は、研伸館で世界史を学んだことがきっかけで受講しました。

Q6. これからあなたの歩んでいく道はどのようなものになっていきそうですか?また、周りの友達の進路はどういった方面が多いですか?

大学院へ行ってもっと深いことを勉強したいです。周りの友達は、就職する人もいますし、大学院へ行きたいという人もいます。大学院へ行くと就職が難しくなるので、険しい道になると思いますが、研究職に挑戦してみたいと考えています。研伸館の先生方のおかげで現役で京大に合格することができたので、多少の回り道は許されればいいなと思っています。

Q7. 大学生活で打ち込んでいることを教えてください。

個別館で文系科目を教えています。教えていることによって、受験生時代より学力が向上したように思います。国語や社会を教えるときは、大学で得た知識も役に立ちます。非常にやりがいのある仕事です。責任を感じますが、そのぶん生徒の成績が上がったときはとても嬉しいです。

Q8. 自分の大学を目指している高校生へのメッセージをお願いします。

受験勉強で学んだことは、大学での勉強にも非常に役に立っています。例えば、和歌の解釈は古典文法の知識がなければできません。古文常識が要求されることもあります。日本史の論文は日本史の知識なしに読めません。世界史の授業は、受験勉強の世界史の知識を持っているととても有利です。

受験生だったとき、私は数学がとても苦手(京大模試で150点中15~30点くらい)でした。高1、高2生は、苦手科目がある場合、それをなくすように努力してほしいです。私は高2の時、研伸館の授業のおかげで数学が嫌いでなくなったのですが、あの時もう少し数学を頑張ったら高3になるときに上のクラスに入れたかなと今でも考えます。高3生は、苦手科目と上手に付き合っていき、ちょっと頑張れば苦手をなくせそうな部分から改善していってほしいです。私の場合、二次は上記のような状態だったので、センター数学で失点しないよう、早めに講座を受講したりして対策しました。あと、全学年に言えることですが、研伸館の英語の授業の復習をしなければならないと思いながらためている人がいたら、とりあえず今すぐ始めてください。