大阪大学 医学部医学科 2012年現役合格
T.T.さん
- 出身高校
- 私立洛南高校
- 進学大学
- 大阪大学 医学部医学科
Q1. 大学の講義について教えてください。
<2年次の時間割>
大学の時間割 | |||
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――― | 月 | 火 | 水 |
1限 | 生化学 | 解剖 | 生理学 |
2限 | 生化学 | 解剖 | 生理学 |
3限 | 生化学 | 解剖 | 生理学 |
4限 | 生理学 | 解剖 | 神経解剖学 |
5限 | 生理学 | 解剖 | 神経解剖学 |
6限 | 生理学 | 解剖 | 神経解剖学 |
――― | 木 | 金 | 土 |
1限 | 解剖or臨床遺伝学 | 組織学授業 | ――― |
2限 | 解剖or臨床遺伝学 | 組織学授業 | ――― |
3限 | 解剖or臨床遺伝学 | 組織学授業 | ――― |
4限 | 解剖or生理学 | 組織学実習 | ――― |
5限 | 解剖or生理学 | 組織学実習 | ――― |
6限 | 解剖or生理学 | 組織学実習 | ――― |
月曜日の過ごし方:部活
火曜日の過ごし方:バイト
水曜日の過ごし方:部活
木曜日の過ごし方:部活
金曜日の過ごし方:バイト
講座PickUp!
解剖学 (担当:複数)
やはり医学部2回生の授業といえば解剖です。週に2~3回朝から晩まで実習室にこもって行います。実際に御遺体にメスを入れて作業をする実習であるのでとても貴重であり、また有意義で非常に勉強になります。身体の中を切り開いていき、アトラス(解剖学のイラスト集)を参考にして実際の人間の臓器や筋肉、神経、血管などの立体的な位置関係を比べて一つ一つ同定していくことが主な作業です。人間の体はとても精巧にできていて思わず感嘆することもあります。
組織学 (担当:複数)
上で挙げたのがマクロ解剖学と呼ばれるのに対してこちらはミクロ解剖学と呼ばれます。実習の流れとしてはまず午前中に教室で講義があり、午後から実習室で顕微鏡を覗いて各組織をスケッチしていきます。実際の標本は教科書の図のようにはっきりと細胞が並んでいるとは限らないので、スケッチすべき細胞を探すのにとても苦労します。絵を描くのが得意な人はそれぞれの細胞の特徴をすぐに描き上げて早くに帰っていくのですが、絵が苦手な人はなかなか描き終わりません。しかし、2,3か月もやっていると少しはスケッチが上達します。
Q2. 思い出の単位について
医学部の試験はとても大変です。まず第一に試験範囲が莫大です。教科書1冊1000ページ分が試験範囲といった科目もあります。高校の時に社会は世界史選択だったのですが、世界史の暗記よりも分量は多い(あくまで個人的な感想)ですし、しかも暗記に加えて理解も必要です。そして次に日程が詰まっていて充分に試験勉強する時間がないということです。1週間で試験が3つあったり同じ日に試験が2つあったりします。なので、なかなか全てを完璧にするのは厳しい時もあります。
残念なことに本試験で通らなかった場合は追試験を受けることになるのですが、僕の学年から試験の形式や教授が変わったためなのか、追試験にかかる人数がとても多くなっています。僕の学年は120人ほどいるのですが、平均して1つの試験で30~40人くらいは追試験にかかり、今学期だけで一人平均2~3回追試験にかかる計算になります。一番ひどかったのは発生学の試験で合格者39人で追試験にかかったのは80人ほど。
試験前日に学校に泊まり込んで徹夜して勉強する人もいます。僕も最近は試験前日は徹夜して勉強するようになりました。
勉強は計画的にと言いますが、大学生になってその言葉の大切さを痛感します。
Q3. 身の周りにいるすごい人物を教えてください。
自分でサークルを立ち上げたり、アメリカのスタンフォード大学に研究しに行ったり、と行動力が尋常じゃない人がいます。海外に一人で旅行くらいだと普通ですね。
Q4. 学食の好きなメニュー上位3つ
1位:唐揚げ定食(ひだまり)
2位:日替わり定食(ひだまり)
3位:日替わり定食(病院食堂)←ご飯のお替り自由!
吹田キャンパスの医学部の講義棟付近には食べる場所がとても少ないし、どこもメニューが乏しいのでいつも困ります。
Q5. 今の大学に入って一番良かったと感じることは何ですか?
様々な人と出会えたことです。みんなやはり頭がいいので自分にはない考え方をしたり、行動をとったりします。こころから尊敬できる人もいます。すべてが勉強になりますし、参考にできることころは自分にも取り入れています。これからもいろんな人と出会って、いろんな価値観に触れていきたいです。
Q6. これからあなたの歩んでいく道はどのようなものになっていきそうですか?また、周りの友達の進路はどういった方面が多いですか?
医学部医学科なので医師免許を取ることまでは周りのみんな同じでしょうし僕もそうなるでしょうが、その先で臨床医になるのか研究医なるのか、あるいは日本にいるのか海外にいるのかというのは今は全く想像がつきません。
Q7. 大学生活で打ち込んでいることを教えてください。
医学部の準硬式野球部に所属して平日は週3回ほどの練習をして土日は試合があるときは試合、試合がないときは練習があります。僕は大学に入ってから野球を始めたので初めはとてもしんどかったのですが、先輩にいろいろ教えてもらい少しは上達したかなというところもあります。とは言うものの、まだまだ下手くそなので課題ばかりで一つ一つ克服していくように練習しています。
あと打ち込んでいることではないかもしれませんが、研伸館西宮校でチューターアルバイトをしています。週に2回ほど3階講師室で働いていて、生徒さんの質問対応がチューターの仕事です(たまにカード交換もしますが)。西宮校の生徒さんで英語、数学、物理、化学で分からない問題(研伸館のテキストでも学校の問題集でも構いません)があれば気軽に声をかけてください。
Q8. 自分の大学を目指している高校生へのメッセージをお願いします。
阪大医学部は人も環境もとても充実しています。学生のうちは自分がやりたいと思ったことは遊びでも趣味でも勉強でも何でもできると思います。また、医師になってからも、卒業した先輩の話では他の医学部よりも良い面が多いみたいです。
受験勉強は大変でしょうが、阪大の問題は東大や京大の問題ほど難しくないので基本的な問題を確実に得点できることが大切です。各教科各単元の問題集の基本的な問題を理解しながら解いていき、その問題を他人に解説できるくらいまで自分のものにしていくべきです。
大学受験はモチベーションを保つのが難しいと思いますが大学生活はとても楽しいのでそれを励みに、また適度に息抜きもしつつ頑張ってください。