東京大学 理科I類 2012年現役合格
C.Y.さん
- 出身高校
- 国立大阪教育大学附属高等学校池田校舎
- 進学大学
- 東京大学 理科I類
Q1. 大学の講義について教えてください。
<2年次の時間割>
大学の時間割 | |||
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――― | 月 | 火 | 水 |
1限 | ――― | ――― | 都市計画論 |
2限 | 材料力学 | ――― | ――― |
3限 | 社会システム工学基礎 | ――― | 動機付けプロジェクト |
4限 | 国際プロジェクト入門 | ――― | 動機付けプロジェクト |
5限 | システム創成学基礎 | 囲碁ゼミ | 動機付けプロジェクト |
6限 | ――― | ――― | ――― |
――― | 木 | 金 | 土 |
1限 | ――― | ――― | ――― |
2限 | 流体力学 | 環境エネルギー概論 | ――― |
3限 | 力学演習 | 環境エネルギー概論 | i.school Komaba |
4限 | 数理演習 | プログラミング基礎 | i.school Komaba |
5限 | 数理演習 | プログラミング基礎 | i.school Komaba |
6限 | ――― | ――― | ――― |
月曜日の過ごし方:課題が多いので5限終わると図書館に篭って学校の勉強…
火曜日の過ごし方:5限しかないので、それまでにショッピングしたり友人と遊んだり(面白そうなイベントやコンテストはたいてい食いつくから休日は基本的に暇がない笑)
水曜日の過ごし方:課題が多いので5限終わると図書館に篭って学校の勉強…
木曜日の過ごし方:TOEFLの勉強や趣味のある分野(中国史や漢検、フランス語とか)の勉強をすることが多い
金曜日の過ごし方:TOEFLの勉強や趣味のある分野の勉強をすることが多い
講座PickUp!
i.school Komaba (集中講義) (担当:小川先生など)
0から1を生む、というのがスローガンの、アイディア発想をワークショップ形式で受講できる授業です。アイディアなんか天から降ってくるものだとたいていの受講者は思うのですが、この授業を通して、アイディアを思いつくまでのプロセスを分析し、それを実践することがいかに大事か分かりました。集中授業で土曜日の午後連続5時間の授業ですが、毎回授業後全身がふらふらしちゃうくらい脳を使う授業です。
Visualizing Tokyo (集中講義) (担当:ルスクティン先生)
ざっくりいうと英語で映画を撮る授業です。NHKのスペシャルビデオの撮影に携わっているプロのカメラマンさんから映画の撮り方を一から学べます。全部英語を使うので留学生やPEAK生(英語で東大に入った海外高校出身のツワモノたち)がたくさんいます。とても刺激になります。映画を撮影するのは想像以上に大変でした。たとえばビデオの中に3分のインタビューを入れたいなら30分ほどのインタビューをしなければなりません。どこをカットしたらよいのか、どこでズームアップすべきか、字幕のフォントは何がいいか、、、たくさんのことが学べる授業です。
東大囲碁ゼミ (担当:石倉先生など)
名前の通り囲碁を勉強するゼミです。先生方は全員プロで、NHKの囲碁の解説していたり、国際的な囲碁の試合の審査員をしたりする人ばかりです。しかし教え方もとても分かりやすく、初心者しか受講できませんが、13回の受講でルールはもちろん、簡単な定石は覚え、そこそこ囲碁ができるようになります。
中級英語 (担当:ジョニージョージ先生)
先生が超教育熱心で厳しいアメリカ人。まるでアメリカの名門大学の授業のように、毎週の宿題は英語の新聞やニュースあるいは論文を20ページくらい読んで、それに対する感想をエッセイに書いて、先生の準備したクイズを解いて、授業中はひたすらディスカッションといった感じです。すごく厳しく課題も多いですが、本気で英語の勉強したい人には一押しです!受講する生徒もみんな意識高いし、一クラス15人しかいないのでみんなととても仲良くなれます。2014年の夏学期に受講しましたが、小保方さんについての英語の記事を大量に読むことで違う視点をたくさん得らました。
Q2. 思い出の単位について
はっきり言うと、大学で単位を取るのは簡単です。授業をしっかり受け、一夜漬けでもいいからしっかり復習すれば単位は来ます。でも東大は某シンフリのおかげで単位だけでは生きていけないのです。私は理系がとても苦手で力学や構造化学などの授業でいい点数を狙うのは諦めた分、どうしても数学でいい点取りたくて、でも一夜漬けはいやだから、テスト前日は10時半寝朝3時起きで頑張っていました。朝3時に起きて7時まで集中した4時間は今でも鮮明に思い出されます(笑)。とても寒かったです(笑)。しかしながらそれでも80点は取れませんでした。この学校はみんな狂ってるなーと思いましたね、はい。
Q3. 身の周りにいるすごい人物を教えてください。
1. すでに起業して会社のCEOになっている人。
2. イカ東一決定戦を開催した人。(もちろん彼はイカ東です)
3. 国立感染所でアルバイトするように教授に誘われ、バイトしているうちに発見か何かをして英文の論文を書いて近日雑誌に発表する人。
Q4. 学食の好きなメニュー上位3つ
東大の学食はほんまにまずい。これほんま。信じて、あたしうそつかないから。ほんまにまずい(笑)。
Q5. 今の大学に入って一番良かったと感じることは何ですか?
1. やはり意識が高い人が多いことです。みんな意識が高いわけではないのでそこはびっくりしましたが、高い人はたくさんいるのでとても刺激を受けます。
2. 悪くても「東大生」の肩書きが付いてくること。企業訪問や、インタビューの協力は意外とすぐに承諾されがち。(ただし色眼鏡をかけて交流してくる人も少なくないので、辛い面もたくさんあります)
Q6. これからあなたの歩んでいく道はどのようなものになっていきそうですか?また、周りの友達の進路はどういった方面が多いですか?
理系なので大学院進学希望ですが、留学もしたいので海外の大学院にできれば進学したいです。学科では卒業してコンサルやIT企業に就職希望の人も多いです。起業する人も一握りはいます。
Q7. 大学生活で打ち込んでいることを教えてください。
留学やそのための準備や勉強。熱くは語れるか分からないんですが、短期留学であれ語学留学であれ交流プログラムであれ、自分と価値観の違う人と大学生のうちにたくさん触れ合った方がいいと思います。留学で得られるのは経験だけではなく、貴重な人脈も手に入れられます。また、留学の応募はたいていの場合語学レベルが求められるので、「ここの短期留学にいきたい!→しかしTOEFL100必要!→TOEFLがんばるぞ!→英語力上がる」のように勉強のモチベーションを上げる手段としても使えます。また、私は去年の9月にフランスで行われるプログラムに参加しましたが、せっかくあんなに遠いフランスに行くということでプログラムの前はイタリア・スイス・ドイツに旅行しました。イタリアは一人旅、スイスは二人旅、ドイツは三人旅でした。いろんなスタイルの旅行を経験したことで、自分が一回り大きくなったと思います。それも短期留学があるおかげで一人旅に踏み出せたのだと思います。
Q8. 自分の大学を目指している高校生へのメッセージをお願いします。
大学に入ってから高校までにやって良かったこととやっておけば良かったことと思うことがそれぞれあります。
たくさんの人と話し、部活にも委員会にも参加することで、いわゆるコミュ強になって良かったです。大学に入ってからコミ障が治った人を見たことがありません。大学に入るとみんな学力は同じとみなされます。学力が同じなかで、コミュニケーションできない人は本当に損します。一二年生は今のうちにたくさんコミュニケーション能力を磨きましょう!
大学に入ってから後悔したことは、勉強以外に誰にも負けないくらいの特技がないことです。さきほどのコミュニケーションと似た話ですが、学力は基本的に外から「同じ」とみなされます。いくら勉強ができても自分よりできる人は必ずまたいます。心が折れないためにもこれだけはゆずれない何かがあると良いと思います。