強者から受験生へ「夏のアドバイス」
I.H.さん
- 出身高校
- 灘高校
- 進学大学
- 東京大学文科一類
春からの受験生生活にも慣れてきたでしょうか。
巷でよく「受験の天王山」と呼ばれる高校三年の夏に第一にすべきことは、一学期の模試成績等を元に相対的な自分の学力状態を認識したうえで、志望校合格への道筋を明確に意識することです。夏は学校の授業がない分、膨大な時間を完全に自分のペースで勉強に費やすことが可能な貴重な期間ですから、漫然と勉強するのではなく、常に目的意識を持って効率的に・計画的に勉強を進めるのが大切です。具体的な話をすると、「苦手分野をなくす」というのが一つ夏の重要な目標ではないかと思います。単に夏以降は実践的な演習が増える分それまでに苦手分野を固めておく、という理由のみならず、「苦手分野を克服した」という意識自体がまだ先の長い受験生活を送る上で心理的に大きなアドバンテージになるからです。
最後に個人的な経験からアドバイスするならば、勉強と同程度に息抜きも大切だということです。僕の場合は秋から勉強に集中できるよう、夏の間に悔いのないよう遊んでおこう(高校三年の夏を満喫しよう)という思いがあったため、丸1日オフの日を設け、ライブや海、遊園地、旅行に行ったりしていました。流石に遊びすぎ、と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、結果的にメリハリのある有意義な夏を送ることができ、秋以降も本腰を入れて受験体制に入ることができたのでこれで良かったと思っています。勿論連日朝から晩まで自習室にこもって楽しんで勉強に打ち込める人ならば、夏休み全てをそうした生活に費やすのも良いでしょう。いずれにせよ重要なのは、最初に申し上げた通り、自分が何をせねばならないのかを明確に意識した上で、効率の良い有意義な夏休みを過ごすことだと思っています。実りある夏になるよう願っています。