強者から高1・高2秋のアドバイス!

G・Iさん

出身高校
灘高校
進学大学
大阪大学医学部医学科

「高1の11月~2月ごろまでの過ごし方」

【総合的な勉強法】

これから本格的に勉強を始めるかもしれないという張り切る時期かもしれないですし、部活に後ろ髪を引かれている時期かもしれませんが、大事なのは他(勉強以外の部活や遊び)を切り捨てることや勉強時間を延ばすことではなく、学年相応の勉強が出来ていることです。

増える人は数Ⅲが増えたり、物化が本格的に難しくなってきたりして、英数の基本(文法や『4STEP』など)にも不安が残っているのに!とパニックになるかもしれません。科目や難易度は加速しますが、気持ちはゆったりと持っていてください。必要な科目をこの段階で投げ出すと勝ち目がなくなってきます。塾に来て多かれ少なかれ進度が早い分、手を変え品を変え色んな問題を解くと思いますが、高2と高3は本質的には同じ内容を繰り返す余裕があります。

入試は教科書の内容からしか出せないことになっていますし、高2で分かっていなくても最終的に試験で分かれば何も問題ないんです。目先の課題を消化するより、2年と3年をセットで完成するように2年の間にノートや教科書をよく読み返して、嫌いな科目があっても分かる単元だけでも片づけて、受験生への布石を打つことが大事です。

「高2の11月~2月ごろまでの過ごし方」

【英語・数学の勉強法】

英語:問題「形式」を研究してみてください。私大でも英検でも何でもいいので英作文を書いてみて、その後自分が解いた答案を誤文訂正の文法問題だと思って解いてみてください(見直しができないタイプの人もいますし、これらを同時に行おうとして何も書き始められないタイプの人もいます)。

リスニングを聴いてみた後、アホみたいに長い長文をやってみてください(要約や下線部和訳問題と同じ丁寧さで長文を読むと時間がかかりすぎますし、そもそも丁寧な読み方ができない人はそのことを自覚すべきです)。

まだ志望大学は決まっていないかもしれませんが、その大学の形式に特化した勉強よりも、色んな大学の形式を研究して全体像を把握し、1つの素材(問題文)を色んな形式で調理・復習するのを時々でいいので行ってください。今、大学でtoefl対策をしているのを例に挙げると、英文を後戻りせず前へ前へと目を動かしながら理解する訓練で塊やリズムに慣れることをしています。

数学:授業ごとに単元があると思うのですが(演習の授業を除いて)、その1回1回を大切にしてください。同じような問題をn問連続で解くのは飽きますし無駄と感じるかもしれませんが、その単元を授業で扱っていない時にやろうとすると答案の書き方がさっぱり分からなくなっていたり勘が鈍っていたりして1~2問質問した程度ではなかなか思い出せない頑固なカビ汚れになります。

軌跡を扱う回があったら今しかないと思って軌跡の問題で手を動かしつつ、他の単元は息抜き程度にしましょう。

【副教科の勉強法】

二次試験にある科目はいい感じに頑張っているとして、共通テスト用の国語と社会などがそろそろ気になっていると思います。僕は周りが夏休みに始めるというのを聞いて天邪鬼で3月からエンジン全開でスタートしたつもりでしたが、振り返ると直前に死ぬ気でやっている人達に比べるとのんびりやっていて効率が良かったとは言えませんでした。

ただやったこと自体は無駄ではなく、暗記はどうせ忘れるのでほどほどに、(学校の授業で質問しておくなどの)経験値・どんな教材と使用法と目標で勉強していくかの自分なりの方針模索を「夏休みまでの準備として」やっていたので夏にパニックになるのは防げました。

あと体育は、幸か不幸か学校では自習にしてくれることが多かったのでストレス発散が課題でした。身体の動かし方は高校生だとレパートリーが少なくなりがちですか、ランニングやスポーツでなくても学校でキャップ投げをしたり電車で席に座らずに体幹を鍛えたり、やりようは色々あります。計画的ならスポッチャなんかもいいかもしれません。

【今にして思う後悔、そして、高2生へのメッセージ】

手を動かさなくなると脳にも精神衛生上も良くないです。宿題が学校や塾でしっかりと出されているならいいのですが、段々進化(?)して「書いている時間が勿体ない」「この問題はこうしてこうしてこうすればいいんでしょ」と手を動かして問題を解いたり答案を書いたりしなくなる派閥が現れると思います。

その方法で電車の移動時間に勉強するのは悪いことではないですが、椅子と机がある場所ならなるべく手を動かしてください。効率を上げて勉強内容が若干増えることよりも、手を動かすこと自体を衰えさせないことがよっぽど大事です。私は英語はしっかり書いていましたが、数学を数ヶ月サボって完全に自信を喪失しかけた時期がありました。

大学でもオンラインに慣れて今更早起きして電車で学校に行くなんてできないという人も出ています。志望校も共通テストもコロコロ変化する中、選択式でも記述式でも平常心で対応でき手がスラスラ動くことは大きな強みになります。