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【第86回】有機化合物の構造決定問題〔解説編〕(2022/12/16)
それでは解答です。
有機化合物の構造決定の問題では、構造決定に必要な情報を問題文から抽出していく必要があります。
本問のように、問題文が長いと大変かもしれませんが、それぞれの実験からどの部分構造が分かるかということを1つずつ考えていきましょう。
さらに、周辺の情報についても色々と述べていきたいと思います。講義を聴くような感覚でお読みいただければと思います。
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【第85回】有機化合物の構造決定問題〔問題編〕(2022/12/16)
研伸館の古谷です。
ここ数年、有機化学に関する問題を担当しておりますが、今年も担当させていただきます。
今回は2021年度の東北大学(前期)の問題です。昔の東北大では構造決定の難問がよく出題されていました。近年は易しくなっているものの、
長い問題文からなる、重厚感のある問題は健在です。本問は脂肪族化合物や芳香族化合物だけではなく、高分子などの話も含まれるので、有機化学全体の知識を確認するのに非常に良い問題だと思います近年は大学問わず、構造決定の中で高分子などの知識が要求される問題が多いです)。
では、解いてみてください。
終盤少し難しい部分がありますが、強者であれば完全正解を目指しましょう。また、既に学校で有機化学を習っている高校2年生も是非力試しにチャレンジしてみてください(高分子に関する部分は解答できなくても結構です)。
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【第84回】「化学史」(2021年 東京農工大学 前期日程)〔解説編〕(2022/08/12)
前回の、化学史についての問題の解答です。
まずは、本文を詳しく読み解いていきましょう。その後、解答と解説です。
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【第83回】「化学史」(2021年 東京農工大学 前期日程)〔問題編〕(2022/08/05)
研伸館理科講師、森上総です。
ここ数年夏ごろにこの原稿を担当させてもらっています。
去年は何を書いたかなと原稿を引っ張り出してきたら東京オリンピックに関連付けてドーピング検査に関する問題を紹介していました。東京オリンピックからもう1年。歳を取ると時間の流れを速く感じるようになるそうです。ジャネーの法則だとかいうんですってね。
一方で新しいことや脳の処理能力を必要とすることに挑戦していると体感時間が長く感じれられるそうです。時の流れに抗うため日々新鮮に生きたいものです。
新鮮なことといえば今年の上半期は「『化学の歴史』輪読会」というオンラインでの勉強会に参加しました。以前にも紹介した自然科学のアウトリーチャーの一人である元素学たんさんが主催されたもの。アイザック・アシモフの『化学の歴史』を1章ずつ担当を決めて1週間に一人ずつ解説を行いその上で質疑応答などを通じて理解を深め合いました。
いや刺激的でした。学びが多かったです。教科書や参考書などに記されている「事実」がどのような紆余曲折のもと事実と認定されていったのか。何も気にせず生きていたらほぼ気にしなさそうですがそこには人の営みが汗が英知の結集がセレンディピティが存在しさながら大河ドラマでした。かのラボアジェにもドルトンにもメンデレーエフにもそして教科書には載っていない数多の科学者にも語りだしたらキリがないほどの逸話逸話そして逸話。
勉強させていただいて授業にもいささか深みを与えることができるようになったのではないかなと思っています。
ということで上記の勉強会以降科学史への興味関心が高まっています。目下自分の発表回を深堀りするために収集した物理化学史に関する書籍を折角だからと読み直しています。一度ザッと勉強したはずですがまだまだ発見があり面白い。いつか物理化学に関する問題などもここで取り上げられればと思います。
今回は「化学史」に関する問題です。出典は2021年の東京農工大学の前期日程の問題です。高校化学で「化学史」といえば化学反応に関する「質量保存の法則」以降や気体に関する「ボイルの法則」以降がテーマとなることが多いのですが紀元前に言及していたのが問題選定に際し刺さりました。
論述が心もち重たい問題ですがキチッと解答作成してみてください。中途半端な理解だとなかなか思うように解答が作れないと思いますので弱点を洗い出す上でも役に立ちますよ。ぜひ挑戦してみてください。
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【第82回】核酸に関する問題〔解説編〕(2021/12/17)
では、前回の問題の解答です。
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【第81回】核酸に関する問題〔問題編〕(2021/12/10)
研伸館の古谷です。
このご時世、RNAをはじめとする核酸に関する問題は頻出傾向になるのではと予想されます(ちなみに2021年度の入試では消毒に関する問題文がかなりありました)。
そこで、今回出題するのは2018年昭和大学(医)の大問2です。核酸についての知識を整理できるだけでなく、発展問題も含まれたやりがいのある問題です。核酸は特に知識の抜けが生じやすいところですので、あらためて入試直前に確認しておきましょう。
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【第80回】ドーピング検査(2021/08/13)
前回の、クロマトグラフィーについての問題の解答・解説です。
クロマトグラフィーは、今年2021年の大学入学共通テストでも出題されていました。
今後、出題頻度が高くなる可能性もあります。
本問における本文中の「3.クロマトグラフィーの原理」などは、しっかり理解しておいてください。
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【第79回】ドーピング検査(2021/08/06)
研伸館理科講師、森上総です。
予定通りなら、東京オリンピックの最中にこの原稿が公開されているハズです。
無観客となってしまいましたが、このような情勢の中でさまざまな折り合いを付けながら、開催の運びになったのは、ただ凄いなと思います。普段はあまりオリンピックをリアルタイムで観ることはしないのですが、折角ですし、有機ELの画面の前で、いくらか感動を共有させてもらっています。
さて今回は、オリンピックでも行われているドーピング検査がテーマ。薄層クロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィーなど、クロマトグラフィーについて深く掘り下げた、2017年の東京医科歯科大学の問題です。驚くほど問題文が長く、さながらマラソンのようですがぜひチャレンジして金メダルを手にしてください。
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【第78回】希薄溶液に関する問題〔解説編〕(2020/12/11)
では、前回の問題の解答です。
「ある状態における分子の居心地」と呼ばれる新しい概念が出てきます。このような「教科書に記載のない事柄」については、先入観を排した上で問題文を読み、そこで示されたルールに忠実に従うことが大切です。
「水分子はそれぞれの温度で最も小さなgの状態になる」とあります。これをもとに図1と図2を見比べてみましょう。
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【第77回】希薄溶液に関する問題〔問題編〕(2020/12/04)
研伸館の古谷です。
原稿の期日が迫る中、改めて「強者への道」に掲載する問題として何が相応しいのかをずっと再考していました。おそらくこのHP をご覧になる高校生は、典型的な入試問題に飽き足らない人たちだと思います。では、入試問題の難問を出題すればよいのかというと、必ずしもそうでないのでは、と思うのです。入試問題の難問は、問題集や学校での演習プリントなどで数多く触れる機会があるからです。私自身、ひとかどの塾講師ですので、もしかしたら皆さんが知らないような入試問題の良問を探し出して提供できるかもしれません。しかし、それをわざわざここで披露しなくても良いのでは、と思います。となると、どのような問題が適切かというと、やはり前回に森先生が出題された問題だと思うのです。そう、「知的好奇心をくすぐる問題」です。
最近の入試問題では、「大学の1、2回生で習う話」を高校生レベルに噛み砕いたものをテーマとして出題されることが多いです。私が昨年出題した「ケテラーの三角形」の問題もその1 つです。このような話題に関心を持ち、自分で勉強を進めていくことも、強者のあるべき姿かなと思います。
そこで、今回出題するのは2017 年広島大学(前期)の大問2の問2です。問題自体は問題文の内容が理解できれば難しくはありません。解説編では、この問題の背景も含めてお話ししようと思います(一部大学レベルの数学が必要となるので、さすがにそこは省略しますが)。
では、解答編でお会いしましょう。
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【第76回】2019年のSI 基本単位の再定義〔解説編〕(2020/06/19)
先週の問題いかがだったでしょうか。早速、解説……の前に、まず本文を味わってみましょう。興味深いことが数多く示されています。
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【第75回】2019年のSI 基本単位の再定義〔問題編〕(2020/06/12)
今回紹介する問題はSI 基本単位の再定義があったその年である、2019 年の慶応義塾大学医学部の問題です。
ちょうど、単位の定義の変更やアボガドロ定数の測定法について多角的に取り上げられています。有機化学や高分子に関する問題も多いので、高3生でも進度が速い学校にお通いでないと、まだ難しい部分もあるかも知れません。
しかし、この問題もやはり知的好奇心を刺激するものだと思います。出来る限りでも良いので、ぜひチャレンジしてみてください。
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【第74回】地学の中の化学問題〔解説編〕(2019/09/20)
最終的には理系なら物理・化学選択か,生物・化学選択かで大学入試に挑むと思います。しかし,直接関係のなさそうな科目の勉強もしっかりしておいてください。
今回は化学が活かせる地学の問題を紹介しましたが,逆もあります。すなわち,他の科目の知識・考え方が化学に活きることもあるということです。
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【第73回】地学の中の化学問題 出典:2016年度 京都大学〔問題編〕(2019/09/13)
化学は別称を「the central science」といわれるだけあって,様々な他の学問分野と関連します。
ということで「どの科目の問題を紹介しても,それは,ある意味では化学だろう」と,とんでもない論理飛躍をさせていただきまして,今回は地学の問題を紹介いたします。
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【第72回】見慣れない図と表の読み取りが必要な問題〔解説編〕(2019/05/17)
化学科の古谷です。今年の入試問題も,「これはテキストに使いたい!生徒に演習させたい!」という問題がいくつかありました。
今回はその中でも少し難しめ,かつ目新しい問題を紹介させていただきました。では解答と解説です。
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【第71回】見慣れない図と表の読み取りが必要な問題〔問題編〕出典:2019 年度 札幌医科大学 大問1(2019/05/10)
2019 年最初の投稿です。今年の入試問題で面白そうな問題を見つけました。テーマとしては見慣れないものですが,問題自体はそこまで難しくないので是非解いてみてください。問 2 の論述が勝負どころでしょうか。
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では,解答編でお会いしましょう。
【第70回】有機化学「構造決定問題」の解答・解説 (2018/09/28)
では、パズルの解答です。次のように手をつないでいました。このパズルについての解説は、後に示す原題の解説をもって代えさせて頂きます。
なお、参考にした構造決定問題は2012年の徳島大学後期の問題で、使わせてもらったのはその一部です。もとは以下のような問題でした。
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【第69回】有機化学「構造決定問題」 (2018/09/21)
有機化学で差が付く問題といえば、いわゆる「構造決定問題」ではないでしょうか。
未知の物質を入手した。その物質の構造を突き止めたい。構造を分析した上で、実際ならば次は全合成を目指したり、ひいては量産を試みたりするのでしょう。しかし、受験では構造を決定するだけして終了。あとは野となれ山となれ。
何とも尻切れトンボな感がぬぐえません。それでも入試では頻出です。それは、高校で登場する有機化学反応をキチンと理解しているかどうか、また、情報を整理して手早く問題を解いていく力があるかどうかを見ることができるからでしょう。実際、構造決定問題が得意な生徒は、化学を得点源にしてくれる人が多いです。この、構造決定問題ですが、意外とファンが多いです。のちに「強者」となる生徒などは、自作の構造決定問題の作成を試みることもあります。生徒どうしで互いに出題し合い、優劣を競っているようです。あるいは、誰に解かせるでもなく、私の所にもってきて、問題の完成度を評価させることもあります。
これは、パズルの好きな人が、それが高じて自作の問題を作ったり、新聞に投稿したりするのに似ています。実際、構造決定問題はパズルのようだ、という声も多く聞きます。
残念ながら、実際の入試問題は、パズル的な試行錯誤を必要とすることはほとんどなく、一定の手続きを踏めば最短ルートで解答に辿り着ける、いわば「作業ゲー」です。試行錯誤の時間をいかに削り、他の問題を解く時間を確保できるかが重要となります。私も授業では、その方法論を指導しています。
しかし、構造決定問題には、上手い方法に気付かなくても、ウンウンうなればどうにか解ける、という側面もあります。「構造決定問題はパズル」という気持ちも分かります。
そして、試行錯誤しつつ紙の上に鉛筆を走らせていると、いつしかちゃんと答えに辿り着く、そんなパズルも、私は嫌いではありません。たとえ一つひとつの「カギ」は易しくとも、雑誌の見開き大ぐらいの大きなクロスワードパズルが解き切れたら……。その嬉しさは分かります。
情報量の多い、重厚な構造決定問題を、悩みつつ解くのは、それはそれで快楽だと思います。そして、最終的に、バシッと「未知の化合物A」の構造が決定できたら愉悦でしょう。この感覚もまた、大切にしてもらいたいです。時間をかけて問題を解くのもまた、入試でなければ良いものです。
しかし、その愉悦を味わおうにも、化学の初学者には、やれフェーリング反応だ、やれ加水分解だと、見知らぬ言葉が壁を感じさせます。ならば、化学用語を全て取っ払えば、構造決定問題は良質なパズルになるのではないか。また、まだ有機化学を学ぶ前からこのようなパズルに触れていれば、有機化学の素養を高めることが出来るのではないか。こう考え、実際の大学入試問題をもとにパズルを作ってみました。
設定など、パズルとしての完成度というか、パズル的な美しさは、もう少し高められるかも知れません。「化学の言葉」を使わないようにしたせいで伝わりづらくなった部分もあります。ただ、これは「試作」だと捉えてください。ですので、チャレンジした上で、ぜひご意見をお寄せいただければと思います。
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【第68回】オリジナル問題<宇宙パーティ>(2018/07/27)
パズルのようであっても「脳の働かせ方」は構造決定問題を解く時に似ているように思えます。ですので、こんな感じでパズル的な問題に取り組むのは、構造決定問題を手早く解く練習になるかも知れません。一度、挑戦してみてから解答をご覧ください。
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【第67回】オリジナル問題<宇宙パーティ>(2018/07/23)
構造決定問題はパズルのようだ、という声も多く聞きます。
しかし、化学の初学者には、やれフェーリング反応だ、やれ加水分解だと、見知らぬ言葉が壁を感じさせます。ならば、化学用語を全て取っ払えば、構造決定問題は良質なパズルになるのではないか。また、まだ有機化学を学ぶ前からこのようなパズルに触れていれば、有機化学の素養を高めることが出来るのではないか。こう考え、実際の大学入試問題をもとにパズルを作ってみました。
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【第66回】2006年度 高知女子大学 前期日程 選択問題C 第2問の解答・解説(2018/05/18)
化学科の古谷です。今回はおそらく皆さんにとってはあまりなじみのない「レポートを作る問題」でした。とはいえ、学校の授業や探究活動の中で、レポートを作った経験はあるのではないでしょうか。
では、この問題の解答を示し、その解説をしたあと、「そもそもレポートってどう書けばいいんだろう?」ということも考えていきたいと思います。
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【第65回】2006年度 高知女子大学 前期日程 選択問題C 第2問より問題 (2018/05/11)
強者への道、今回は2006年の高知女子大学の問題です。
ひねった説明問題が頻出の大学ですが、特にこの問題は異色です。単純に知識を当てはめるのではなく、しっかりと自分の頭で考えることが求められます。
もしかしたら、学習意欲も問われているかもしれません。それでは、考えてみてください。
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【第64回】2017年九州大学「無機化学の総合問題」の解答・解説(2018/04/04)
さて、前回の問題はいかがだったでしょうか。まずは解答です。
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【第63回】2017年九州大学「無機化学の総合問題」(2018/04/04)
2017年度「強者への道」、化学の第 3 回を担当する古谷です。よろしくお願いします。
今回は、2017年の九州大学の問題です。無機化学の総合力を試すには非常に良い問題だと思います。特に難しくはありませんが、東大・京大であっても基本問題は少なからず出題されるので、こういう問題をしっかり完答できることが大切です。
強者を志す皆さんには、是非10分程度で解ききって欲しいと思います。
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【第62回】第61回の解答・解説 (2017/10/13)
先週の問題は以下の通りでした。
これを実際に中学生課程の授業で解いてもらったあとの、議論の様子を紹介します。
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【第61回】オリジナル問題<類推力> (2017/10/06)
化学の本質を理解する段階では、重要な力は「類推力」。別の言い方をすれば、物事を抽象的に捉える力です。最難関大の化学では、時として「見たこともない物質」が登場します。しかし、そのような物質は、似た構造、似た性質、似た反応をする物質が教科書に載っているのです
今回は、「類推力」に特化した授業で扱った問題を紹介します。とても短い問題ですが、考え甲斐のある問題です。来週掲載予定の解説では、この問題を巡る授業中のやり取りも紹介します。
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【第60回】第59回の解答・解説 (2017/05/19)
前回の問題、いかがだったでしょうか。出典は2013 年の京都大学でした。
ここで掲載される問題にしては、いつもよりも問題数が多いと感じたかもしれません。筆者としては、(b)の問題のみを出題したかったのですが、この問題は(a)の問題とセットで出題されるからこそ重要な意味があるのだと考えます。そのため、両方掲載することにしました。出題者と直接対話をしたわけではないので、推測の域を出ませんが、京大化学の傾向を踏まえると、こう考えざるを得ないと思うのです。
では、解答解説に入りましょう。
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【第59回】電離平衡からの出題 (2017/05/12)
2017年度「強者への道」、化学の第1 回は電離平衡からの出題です。
良問という意味でも、難問という意味でも、有名な問題なのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません。未習の部分が含まれていますが、そこについては脚注を入れましたので理解できるかと思います。
次回の解説では、単に解法の提示をするだけでなく、さまざまな解釈を試みていこうと思っています。では、頑張って考えてみてください。
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【第58回】第57回の解答・解説 (2016/09/09)
本問はかなりの難題でしたが、問題文で新しく与えられる条件を基に考え、そこからグラフを描き、ある現象の原理について考察するという点で、2020年以降の入試で重点的に問われる能力が求められる問題でした。
これからの入試は従来と全く同じ対策で大丈夫だというわけではありませんが、これからも思考力を高めるトレーニングを怠らないようにしましょう。
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【第57回】2020年に向けての準備問題 (2016/09/02)
今、大学入試の状況は大きく変わろうとしています。2020年から、センター試験に代わって「大学入学者学力評価テスト(仮称)」が実施されます。まだ検討段階なので問題形式については決まっていませんが、これまでの暗記偏重型の問題から、思考力や表現力を問う形の問題に変わるという方針はほぼ変わらないと思います。
今回紹介する2011年の大阪学後期問題はこれらの観点を凝縮したような問題です。 少し古いですが、今後の入試問題がどうなるかについてこの問題から学ぶ点はあると思います。 難易度はかなり高いですが、 是非解いてみください。
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【第56回】第55回の解答・解説 (2016/06/03)
先週の問題はいかがでしたか?楽しんでもらえましたでしょうか?出典は「2014 年度 東京慈恵会医科大学」です。医学部の単科大学らしい大学教養レベルの反応を利用した良問です。
有機化学の世界は非常に広く、高校で出てくる反応はその中のほんの一部にしか過ぎません。専門的な縮合反応の話は大学に入ってから楽しんでくださいね。どうしても気になる人は、各校舎の化学科講師に軽く教わってみてください。ホンモノの有機化学理論はおもしろいですよ!
ではそろそろ問題の解説をいたします。
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【第55回】有機化合物の合成実験に関する問題(2016/05/27)
こんにちは。今回は、有機合成化学において非常に重要な反応をテーマにした有機化合物の合成実験に関する問題を紹介します。現役生はもちろんですが、大学で有機合成を専門にしている人もぜひチャレンジしてみてください。
特に、薬学部生。製剤学にも通じる基礎有機化学で非常に有名な反応です。大学入試問題ですから、非常に易しく感じるかもしれませんが、背景理論を思い出しながらこの問題を解いていくと、良い勉強になると思います。
ポイントは「求核試薬」と「カルボニル基の立ち上がり」です。十分に思考して解答してくださいね。
では、解説編でまたお会いしましょう。
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