英語のページ(2011年度)
【第33回】第31回の解答・解説(後半) (2012/02/17)
前回は第1~3パラグラフと和訳問題の解説を紹介しましたので、今回は残る3パラグラフと要約問題を解説してゆきます。今回は問題本文を掲載していませんので、未見の人は前回の記事を先に読んでください。
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【第32回】第31回の解答・解説(前半) (2012/02/10)
私が高校生時代を過ごした町は本当に(アニメ化されるくらい?!)田舎で、東京大や京都大といった最難関大を目指す生徒を対象とした予備校が全くありませんでした。他の町へと足を伸ばそうにも、最寄りの予備校まで片道2時間近くかかってしまうので、私は予備校に通うことを最初から諦めていました。また、当時はインターネットも普及していなかったので、東大・京大スパルタンのようなE-Lectureのお世話になる、という選択肢もありませんでした。だから、私の受験勉強は、学校の他には赤色や青色や緑色の過去問題集や参考書を独りで解きまくる、という何とも乱暴なものでした。もちろん、それでも一定の成果を挙げることは出来ました。ですが、独学だけでは気づきにくい、しかも殆どの問題集には書かれていない、とても大切なことがあることに、私は大学生になってからようやく気づきました。
今回の一題は、表面的に見れば生物の『進化』の事例を紹介したものです。もっとも、ここでの『進化』は「サルからヒトへ」のような大雑把なものではなく、環境の変化に伴う不適応から適応への、非直線的な過程として描かれています。今回この問題を選んだ理由の一つは、その過程を読み解くことで、私が貴方に伝えたいと思った大切なことを感じ取ってもらえるのではないかと考えたからです。受験を通じて、貴方は自分の思考を大学が求めるレベルへと適応させてゆくべく努力を続けることになります。ですが、貴方の手元にあるのは、大学が直接示してくれた解答ではなく、大学が提示した問いに対する、高校教師や予備校講師なりの解釈に基づく答案に過ぎません(もちろん、ここで提示されるのもいち予備校講師の解釈に過ぎません)。だからこそ、答案だけをポンと貴方に提示するのは不誠実だと思うのです。何故そのような答案が作られるに至ったのか、どういう思考プロセスを経ればその答案に辿り着けるのか、他の答案の可能性は何故排除されたのか。これらの過程にこそ、貴方が本当に学ぶべきものが潜んでいるのです。
今回は、なるべく私・池吉琢磨の思考プロセスに忠実に解説を書き綴ってゆこうと思います。恐らくそれは解答へ向けて直線的に進むというよりも、様々な回り道や、時には道を間違って引き戻すこともあるでしょうが、そういった試行錯誤を貴方に疑似体験してもらうことで、次に似た問題に巡り会った時は迷うことなく最短距離で解答まで駆け抜けることができるようになると思います。
それともう1点。今回は予想以上に解説の分量が多くなってしまいましたので、和訳編と要約編の2回に分けて解説を提供しようと思います。今回は、和訳編です。要約編は1週間後に提供することになりますので、今回の解説を踏まえて、もう一度自分の答案を練り直してみてください。
それでは、問題を見てゆきましょう。今回出題したのは、次のような問題でした。
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【第31回】要約問題+下線部和訳問題 (2012/02/03)
1年間を振り返ってみて、「あっという間だった」と感じることはよくある、というよりもほぼ毎年そうなのですが、その“質”はどうかと問われると、高校3年間の、特に最後の1年間ほど充実したものはなかなかないように思います。私が「あのときもっとこうしていれば…」と悔やむとき、真っ先に浮かぶのは高校3年生の時ですが、多分それは、あの時期の自分の頑張りなら、もっと良い結果が望めたのではないか、という思いが燻っているからなのだろうと思います。反対に、「あの時の辛さに比べたら…」と自身を奮起するときに真っ先に思い浮かぶのも、高校3年生の時です。自分はあそこまで頑張れたのだという経験は、今後の自分のアイデンティティを決める大きな要素になったのだと思います。
さて、人生の(ちょっとだけ)先輩の韜晦はここまで。こんにちは、英語科の池吉です。今回は、貴方が頑張るに値する問題を投げかけてみたいと思います。
今回の一題は、2008年度の東京大学後期日程から。前回までメインで扱ってきた要約問題に加え、今回は下線部和訳問題もあります。もっとも、下線部和訳問題は特別難解な文法・語法が用いられているわけでもなく、要約問題も前2回で述べてきたアプローチに従えば十分対処できます。但し、分量が多い上に、このタイプのテーマにあまり親しんでいない人にとっては読みにくいと感じるかもしれません。制限時間は50分を目安にしてください。
それでは、解説編で再びお会いしましょう。
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【第28回】第27回の解答・解説 (2011/09/16)
あなたが英語を学ぶ理由は、何ですか?
学校で授業があるから仕方なく? 大学入試で必要だから? このいずれかが主な理由に該当した貴方は、非常に申し訳ありませんがこのページを閉じてください。貴方の期待に添うような内容は、ここから先にはありません。
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【第27回】アカデミックの世界2 (2011/09/09)
8月も終わり、次第に暑さも和らぎ始めた今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
こんにちは、英語科の池吉です。今回は、再び私がアカデミックの世界を垣間見る一題を提供したいと思います。
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