公民のページ(2012年度)

【第36回】第35回の解答・解説 (2013/02/22)

16日、ロシアのモスクワで主要20か国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が共同声明を発表して閉幕しました。この共同声明の中で、輸出の追い風となるよう自国通貨の為替レートを安く誘導する「通貨安競争」を避けることが盛り込まれました。現在、円相場は円安ドル高で推移しており、日本の為替政策に対する牽制の意味があります。また、安倍内閣の経済政策「アベノミクス」に対しては、円安を背景とする輸出関連企業の業績回復、株価高など、日本経済の回復の兆しが出てきたことももあり、一定の評価が与えられました。

少し政治・経済の内容になりますが、通貨安競争は1930年代、世界恐慌後のブロック経済において行われ、各国は保護貿易政策をとり、世界貿易は縮小しました。これが一因となり、第二次世界大戦が勃発します。これを反省して、戦後、自由貿易を促進していくために、IMFやGATTが設立されました。

現在の円安ドル高傾向は、安倍内閣誕生以降に起こったことで、今回のG20では、どこまで言及するか注目されました。しかし、日本を名指しで批判することはなかったものの、政府や中央銀行が為替介入しないよう牽制する意味があります。今後、為替相場がどのように推移し、日本経済への影響を注視しなければなりません(今週はやや円高ドル安傾向)。これにより、安倍内閣の評価や、ひいては参議院選挙にも影響します。

少し前置きが長くなりましたので、この辺りで解答・解説に入ります。

第35回の解答・解説

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【第35回】予想問題17 (2013/02/15)

研伸館の松木です。寒さも厳しくなり、インフルエンザが流行していますが、大丈夫ですか?今年のインフルエンザは、大人が感染しやすいようですが、油断することなく、予防のためにうがい・手洗いは欠かさずしましょう。

さて、安倍内閣が発足して約1か月半になりますが、為替相場は円安になり、株価も1万円を突破し、日本経済がようやく回復した感じです。しかし、企業の業績はよくなっても、労働者の賃金に反映するまでには時間がかかります。平均賃金は1997年以降減少しており、上昇に転じて初めて好景気といえます。今のところ政権運営は順調で、内閣支持率も上昇していますが、国民生活に反映されなければ意味がありません。これにより、夏の参議院選挙も大きく影響します。果たして、ねじれ状態は解消するのか?それとも日本維新の会が議席を伸ばすのか?次の選挙の大きなポイントです。

そこで、今回の予想問題は、安倍内閣の経済政策であるアベノミクスに関連した内容を出題します。

予想問題17

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【第34回】第33回の解答・解説 (2012/12/07)

来週日曜日に衆議院議員総選挙が行われます。即日開票の結果、自民党が過半数を獲得して政権奪還するのか、第三極が議席を伸ばし連立政権となるのか、受験生のみなさんは、それどころではないと思いますが、選挙制度を理解する上で、絶好の機会ですので、是非ニュースや新聞で確認してください。特に、小選挙区と比例代表の両方に立候補している重複立候補者は、惜敗率で敗者復活が決まるので、その点も見物(みもの)です。

何か前回の問題編と同じような内容になりましたが、それだけ若いみなさんに関心を持って欲しいということです。実際、20代の投票率が年代別で最低です。ですので、みなさんが成人になった際は、投票に行くようお願いします。

では、今回の解答・解説へといきます。

第33回の解答・解説

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【第33回】予想問題16 (2012/11/30)

受験生のみなさんお元気ですか。研伸館の松木です。16日の党首討論で、野田首相が突然の衆議院解散を発表し、2日後に衆議院を解散しました。まさかこの時期に解散するとは思ってもいませんでした。それにしても、雨後の竹の子のように新党が結成され、政策の違いが明確ではなく、有権者が何をもって投票すればよいのか分かりません。そうなると、自民党などの既成政党が選挙を利する可能性が高まります。最近の世論調査で、日本維新の会が自民党に次ぐ支持率を得て、比例代表では議席数が期待できますが、いかんせん小選挙区では苦戦が予想されています。ましてや、他の新党はいうまでもありません。おそらく、自民党・公明党が政権を奪還する可能性は高いですが、ねじれ国会が解消されるかどうか、あるいは第三極が台頭するかなど、来月16日の投開票が見物(みもの)です。

さて、寒さが厳しくなりだしましたが、受験生のみなさん、体調管理は大丈夫ですか? 風邪やインフルエンザにかかって、入試に影響することがないよう、睡眠をしっかりと取り、体調管理を心がけてください。では、予想問題にいきます。

予想問題16

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【第32回】第31回の解答・解説 (2012/09/28)

秋になったにもかかわらず、残暑が続いて秋の気配を感じない今日この頃です。ところで、東北地方では夏の降水量が少なく、ダムの貯水率が低下しています。関東地方でもダムの貯水率が低下して、取水制限が行われています。反対に西日本では、夕立などが多かったため、ダムの貯水率は大丈夫ですが、集中豪雨が多かったため、水害が起こりました。特に、京都の宇治市では集落が孤立して、食料などの物資が届かないこともありました。

さて、話は変わりますが、民主党の代表選と自民党の総裁選が行われましたが、民主党は大方の見方通り、野田佳彦代表の再選となりました。一方、自民党の総裁選は、戦前の予想では石破前政調会長と石原幹事長が有力視されていましたが、なんと決選投票で安倍元首相が逆転勝利しました。また、自民党総裁の再登板は、結党以来、初めてのことです。

では、今回の解答・解説へといきます。

第31回の解答・解説

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【第31回】予想問題15 (2012/09/21)

受験生のみなさんお元気ですか。研伸館の松木です。ようやく関西電力エリアの節電期間も終わり、計画停電や大規模停電もなく、無事に夏を乗り切ることができました。しかし、こうしたことになったのも、石油危機以降、原子力発電に依存してきたことが影響しています。私は授業で、戦後の日本経済の転換点は、石油危機(高度経済成長の終焉)、バブル経済(雇用慣行の崩壊)、そして東日本大震災(エネルギー政策の転換)です。今後、原子力発電から自然エネルギー(太陽光、太陽熱、風力など)に移行していくことでしょう。しかし、そのためには莫大な費用がかかります。一般家庭に普及するまでには、相当時間がかかると思います。それまでは、火力発電に依存することになります。

さて、受験生のみなさんは夏休みを終えて、本格的な受験シーズンに突入しました。夏休みに行われた各種の模試の成績はどうでしたか?良かった人は、それに甘んじることなく、成績を維持するようにしましょう。悪かった人は、落ち込んでいる場合ではなく、悪かった原因を追求し、次の模試で結果が残せるようにしましょう。つまりは、模試の成績で一喜一憂することなく、何らかの課題を見つけて、本番で良い結果を出せるようにしましょう。では、予想問題にいきます。

予想問題15

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【第30回】第29回の解答・解説 (2012/07/23)

ついに梅雨も明け、本格的な夏がやってきました。関西では節電が声高に叫ばれ、企業や家庭では節電を行う毎日です。大阪や京都では、気温が30度を超え、夏日や猛暑日になっています。こんな日が続くと、エアコンの使用電力が増加し、現実に計画停電が実施されるのではと思います。そうなると、企業はもちろん一般家庭においても、影響が出ます。そうならないためにも、日頃から節電の意識をもつことが大切です。みなさんも、不要な電気は極力消すようにこころがけましょう。

ところで、話題は変わりますが、先日、小沢氏などが民主党から離党し、新党「国民の生活が第一」を結成しました。これにより、野田代表の求心力が低下し、解散の時期が早まると予想されます。そうなると、次期衆議院選挙でどの党が政権与党になるのかが争点になります。再び自民党が政権復帰を果たすのか、小沢新党の躍進となるのか、あるいは地方政党の大阪維新の会や名古屋の減税日本、東京の石原都知事が新党を結成し、第三極としてキャスティングボードを握るのか注目されます。4月上旬に報道されていた内容を出題しました。ビジネス基礎には直接関係はありませんが、経済への影響はありますので、みなさんもニュースや新聞などで、その動向を注視してください。

では、今回の解答・解説へといきます。

第29回の解答・解説

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【第29回】予想問題14 (2012/07/13)

受験生のみなさんお元気ですか。研伸館の松木です。関西電力エリアにおいて、7月2日から15%(ただし、大飯原子力発電所3・4号機が完全に再稼働した場合は10%)の節電がスタートしました。JRや私鉄の駅構内では、エスカレーターや自動券売機の一部が停止され、照明の一部も消灯しています。今は梅雨の時期で、気温も30度くらいですが、梅雨が明けて35度以上の猛暑になれば、この程度の節電では厳しくなります。そこで、昨年の関東と同様、関西でも電力需要が逼迫した場合、計画停電を実施する予定です。受験生のみなさんにとっては、厳しい夏になりますが、それを跳ね返すだけの気力をもって乗り切りましょう。

ところで、先月26日、衆議院本会議で消費増税法案が可決され、2014年4月に8%、2015年10月には10%に引き上げる予定です。その際、マスコミでは民主党内の造反が取り上げられました。確かに、党分裂や今後の政局にも影響することなので、大々的に報道されましたが、そもそも消費増税は社会保障との一体改革で行うものです。どうも、その部分のことがあまり報道されていません。みなさんは社会保障改革について何か知っていますか?おそらく、知らない人がほとんどだと思います。そこで、今回の予想問題は、これを題材に出題したいと思います。

予想問題14

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【第28回】第27回の解答・解説 (2012/05/11)

今回の問題は、4月上旬に報道されていた内容を出題しました。たまたま、ニュースや新聞で社外取締役という言葉が出てきたので、これはビジネス基礎に関係すると思い、取り上げた次第です。社外取締役は受験生のみなさんになじみがない言葉だと思いますが、大企業を中心に存在します。例えば、大学の教授や他企業の取締役など、さまざまな人がなっています。普通に考えれば、社内の人が就任するのに、なぜ社外の人が就任するのか?そこが、今回の解答のキーとなります。

では、このあたりで解答・解説へといきます。

第27回の解答・解説

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【第27回】予想問題13 (2012/04/27)

受験生のみなさん初めまして。研伸館で現代社会と政治・経済を担当している松木です。このサイトでは、一橋大学の二次試験対策をしていますが、「倫理、政治・経済」ではなく「ビジネス基礎」の対策を行っています。受験生は多くはありませんが、予備校や問題集に模範解答や具体的対策がないことで、その一助となればと思い取り上げている次第です。

さて、今年の一橋大学の二次試験ですが、このサイトで何回か取り上げた原子力発電に関する問題が、「倫理、政治・経済」で出題されました。やはり、東日本大震災による福島第一発電所の事故や原子力政策の見直し、そして世界各国の原発政策に影響を与えたことが挙げられます。特に、欧米諸国は脱原発の動きが強まり、ドイツでは原発推進から脱原発へと大きく方向転換しました。このように、「ビジネス基礎」対策でありながら、「倫理、政治・経済」にも関係する内容を取り上げていますので、是非、関連する知識を身につけて、二次試験に向けて頑張ってください。

それでは、今年度最初の予想問題を出題しますが、今年度は時事問題を中心にします。

予想問題13

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